内容説明
本書では、ミサイル登場の歴史的な背景と、先端技術によるミサイル技術の発展と現在の技術とをとくに専門家でなくとも理解できるように説明しています。
目次
第1章 ミサイルは戦場を変えた
第2章 ミサイルとはどんなものか
第3章 誘導技術が決め手だ
第4章 戦術ミサイルと戦略ミサイル
第5章 ミサイルに搭載されるエンジン
第6章 ミサイルから逃げる
著者等紹介
久保田浪之介[クボタナミノスケ]
1972年プリンストン大学大学院修士課程修了(MA)。1973年プリンストン大学大学院博士課程修了(航空宇宙学Ph.D)。1991年防衛庁技術研究本部第3研究所第2部長(原動機)。1995年防衛庁技術研究本部第3研究所所長。現在、三菱電機(株)顧問
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感想・レビュー
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姉勤
18
隣国の示威活動と対する自国の無防備さを扱った番組で、初めてミサイル警報というものを聞いて(実際に報知されたわけではなく)。確かにやさしい。可愛らしいイラストで物騒な兵器のお勉強。基礎的な仕組みと、用途別の解説。運用の仕方、携帯ミサイルから大陸間弾道弾まで幅広く。 今や、数千キロ離れたラボで無人機をコントロールできる今、本書の情報も昔の塹壕戦のような過去のものになるかもしれない。2016/11/19
nana252
1
普通の工業製品とは全く違う思想で考案され作製される軍事兵器。敵を確実に破壊するかに特化して先鋭化されていくミサイルは、すぐに自分に向けられて飛んでくるようになる。矛が進化すれば盾も進化する。この本で紹介されている内容は最新のものではない。それでも、加速度的に高度化し殺傷力を上げていく流れがよく見える。今現在の到達点の、目のくらむような高さも。2015/02/21
のぶのぶ
1
工学的な下地がなくても読める。ひとつの項目の解説が見開き(左側が図、右側が説明)で完結するため見やすい。ミサイルは戦闘機や艦船関連の書籍で兵装として簡易な解説にとどまっていることが多くこのような書籍はあまりない。2014/04/05
冬月
0
「高マッハになると、衝撃波の発生する空気の圧力が高くなり、ジェットエンジンの空気圧縮機は不要になってきます。そこで、圧縮機のないジェットエンジンが考えられてきました。衝撃波の発生する空気の高圧はラム圧と呼ばれているため、この高圧空気を用いたジェットエンジンをラムジェットと呼ばれています。(中略)ラムジェットの最大の難点は自力発信することのできないことです」LOVA推進薬、ストリップラミネートを使用した不感型ロケットモータ2016/05/05
蝉丸 智丸
0
現代戦の必須アイテムについて防衛省で研究してた人が書いた本だけど、ホントに「トコトンやさしい」だった。ミサイルの歴史から構造、種類まで一通りの知識を吸収できる。また、ミサイルからどう守るかも触れてあり、軍事技術を1から学ぶのに最適だった。2013/02/21