内容説明
帝国としてのヘゲモニーを追究し続ける中国の本質を、文明史的に解明する。
目次
中国とアングロ・サクソンとの対峙―香港返還以後のせめぎ合い
「外に対する中」こそ「中国」の本質
中華秩序の膨張論理
「中華」と「周辺」との距離感覚
「アジア的粉飾」としての中華秩序
「アジア的本質」を映す中越関係
中越のアジア的平和の構造
極東のコックピット―中朝関係の歴史構造
北東アジアの「歴史的モザイク構造」
中朝「唇歯の関係」の本質
中華文明に対抗する「北方の壁」
中国は「西欧の衝撃」を超えられるか
現代中国が抱える「歴史の宿題」
二一世紀の中国と世界、そして日本
著者等紹介
中西輝政[ナカニシテルマサ]
1947年大阪生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学助手、三重大学人文学部助教授。スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、現在、京都大学総合人間学部教授、専攻は国際政治学、国際関係史、文明史、1990年石橋湛山賞、1996年毎日出版文化賞・山本七平賞、2002年第18回正論大賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keiトモニ
20
毛沢東著書に「帝国主義者は中国を打ち負かした後、中国に属する各国を占領…」この考えは中華帝国2千年の昔から変化ない。だから今もそれを実行し属国は藩臣の礼をとっているのか。03年胡錦涛は記念講演で「平和五原則を基礎に各国と友好的に…交流と協力を進め人類平和と発展に貢献しなければ…」と。それならそう実行してもらいたいもの…各国と非友好的で交流と協力の非積極的姿勢が、胡錦涛終盤からの今日の中国でしょう。中国王朝は国是なるものが不穏になると、何でもありですか。9・10章で中朝の本質が朧げに見えてきて、思わず納得。2014/01/09
uu2084
1
非常に読みづらく、論理の一貫性に欠けると感じた。2013/02/22
Studies
0
中国の本質について2012/02/19
(ま)
0
新版が出てるが16年間積ん読だったので江沢民・胡錦濤時代まで。 興亡を繰り返す中で対外行動の文明史的な構造、本音と建前の使い分けと周辺国のそれぞれの対峙、歴史の宿題は?2020/07/14