感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
6
キャロル、論文や学術書を読んだりする学者じゃなかったらしい。だから学者としての業績はイマイチ、とのこと。日常的に使う言葉で遊ぶのと同じように、数字や論理記号を扱ったんだってさ。2019/11/18
hikarunoir
5
抑圧的な家庭で劣等感を抱え、思春期マチズモを強制されれば少女愛者になるのも当然だが、疑惑は残るも創作は無害化を促し独身を貫く一つの範を示す。2021/04/06
彼方
0
キャロルの書簡集を読んで、キャロル自身に興味を持ち、古書めぐりの際にゲットした本。 本書を読んでいると、キャロルの、というよりドジスン氏の、という方が似つかわしいだろう。彼の生涯を手紙を中心に書かれていて、なるほど、ドジスン氏は誠に筆まめな人物だったのだとわかります。読み進めていく中で、敬虔なクリスチャンであり、数学的思考を深めんとする学者であり、そして少女達に己のイデアを求め続けたロマンチストであり……。多面的な表情があるように見えて、その実、彼の根源は「慈しむ」ことだったのではないかと思いました。2024/01/07