ちくま文庫
ヰタ・マキニカリス〈上〉―稲垣足穂コレクション〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480420275
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0193

内容説明

「少年少女は過ぎ行かん。天文学と航空術もまた然り。されどヰタ・マキニカリスは永遠なるべし!」(タルホの考えた宣伝文)自分の書くものはモザイクであり、フィルム的継ぎ合わせであると宣言したタルホ。全34編の作品のうち、上巻にはデビュー作「チョコレット」ほか「黄漠異聞」「星を造る人」「天体嗜好症」「童話の天文学者」など前半の20編を収録する。

著者等紹介

稲垣足穂[イナガキタルホ]
1900‐77年。小説家。大阪の船場に生れる。関西学院普通部卒業後、上京。佐藤春夫の知己を得て「チョコレット」「星を造る人」を発表。イナガキ・タルホの名前で出版した『一千一秒物語』により注目される。1969年『少年愛の美学』で第1回日本文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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relaxopenenjoy

6
先日読んだ谷崎の本の解説で「「星遣いの術」について」が触れられていたので読んでみた。星、幻想、妖術、異国人、夜空、キネオラマ、機械、飛行機、、とにかくタルホワールド。数編あるけど似かよっていたりもあって後半やや印象が薄れがち。「星を造る人」「「星遣いの術」について」のシッカルト氏ははフィクションなのか。神戸を舞台にした数編が摩訶不思議で良かった。解説が難解。メモ:妖術家ハッサン・カンの弟子の孫がミスラ氏で、芥川/谷崎両氏がミスラ氏について書いている?「父を失う話」のO.W氏(=渡辺温)が登場(北極光)。2021/03/07

e-monsoon

0
以前、一千一秒物語に挑戦して、玉砕。読書を始めて1年半ほどたった今、ふたたびこの本に挑戦したけれど、やっぱり砕けた。でも、この本の解説に出会えて良かった。文学の「軽さと重さ/柔らかさと硬さ」の軸、それらの意味を読んだら、今までモヤモヤしていたことが少し見えた気がした。「軽金属のような軽み」を愉しめるようになりたいなあ。2016/05/12

小林ミノリ

0
ヰタ・マキニカリス、生命・機械、タイトルだけで、ご飯三杯はいける大好物なんですが何か問題でも?タルホのベスト盤的な位置づけであります。

ほたぴょん

0
たしか安部公房が芥川賞を受賞した時だったか、推薦者の一人が稲垣足穂で、選者の誰かが「我々が少年の頃から夢中になったタルホ・イナガキが…」みたいなことを言っていた、ように記憶している(ググッても出てこないので間違ってるかも)。タルホが少年たちの必須科目だった時代というのがかつてあったのだ。飛行機・異国・星空といったものへの憧憬を、論理立てずにそのまま転写したような小説は、正直、筋が押さえづらいところもあるのだが(この点、宮沢賢治ともまた違う)、しかしその憧れに共感できる人にとってはたまらない世界であろう。2012/03/28

toini

0
文字の並び方がとても好み。何故かこれから読んだけど、他も全部読む。きっと買う。文章はなかなかに興味深い。2011/09/14

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