内容説明
水道水のまずさをなげく人が多い一方で、飲み水とトイレの水に同じ水を使っている不思議な国、ニッポン。身近すぎて見落としがちだけれど、そろそろ「水」にちゃんと向き合ってみては?何より、からだの六〇パーセントが水分で、一日に二・五リットルもの水を摂取する人間の健康にとって、どんな水を飲んでいるかはきわめて重要であり、「水」を知らずに生きることは、実はとても怖い!身近でありながら奥深い「水」を知るための、現代人必読の書。
目次
第1章 人体内の水
第2章 地球、生物と水
第3章 水とは何か
第4章 水の性質
第5章 生活の中の水
第6章 さまざまな水
著者等紹介
志村史夫[シムラフミオ]
1948年東京・駒込生まれ。名古屋工業大学大学院修士課程修了(無機材料工学)。名古屋大学工学博士(応用物理)。日本電気中央研究所、米国モンサント研究所、ノースカロライナ州立大学を経て、現在、静岡理工科大学教授、ノースカロライナ州立大学併任教授
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感想・レビュー
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白義
8
最も身近な物質でありながら改めてそれについて考えることはそうそうない「水」についてさまざまな点からその科学的特性にふれた入門書。壮大な地球の海洋循環から半導体産業での純粋の重要性まで広く面白いが、トルマリンやアルカリイオン水、パイウォーターなど怪しい疑似科学的な水ビジネスの話も無警戒に扱っているのは多大な減点ポイント。そのせいか微妙なエコロジスト風味が空回りしている感じもある。洗剤が油汚れを落とすメカニズムが想像以上に面白かった。文学作品や神話から水を眺めるコラムも秀逸で読みやすい2014/06/24