ちくま新書<br> パラサイト・シングルの時代

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ちくま新書
パラサイト・シングルの時代

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480058188
  • NDC分類 367.4
  • Cコード C0236

内容説明

三〇歳を過ぎても親元に同居して、レジャー旅行にブランドものに、リッチな生活を謳歌する気ままな独身男女―パラサイト・シングル。今の日本には、こんな連中が一〇〇〇万人もいる!いったいなぜ、こうした人種があらわれ増殖したのか?そして、自立と苦労を厭い現状維持を望む彼らがになう日本社会の未来像とは?パラサイト・シングルの生態を分析することで、未婚化・少子化現象、さらには経済不況まで、今の日本が抱える数々の問題を、すっきり理解することができる。精緻な社会調査をもとに、いつのまにか一大勢力となっているパラサイト・シングルの実態を探り、変わりゆく現代日本人の生活とその未来を鋭く洞察する。

目次

序章 パラサイト・シングルの時代
第1章 リッチなパラサイト・シングル
第2章 パラサイト・シングルと結婚問題
第3章 未婚化不況―パラサイト・シングルの経済的影響
第4章 依存主義の台頭―パラサイト・シングルの社会的影響
第5章 低成長化とポスト青年期の出現―諸外国と比較した日本の若者
第6章 パラサイト・シングルの形成―日本のポスト青年期
第7章 パラサイト・シングル社会の未来―依存主義からの決別を

著者等紹介

山田昌弘[ヤマダマサヒロ]
1957年東京都生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現・東京学芸大学教授。専攻は家族社会学・感情社会学。愛情やお金を切り口として、親子・夫婦・恋人などの人間関係を社会学的に読み解く試みを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

42
社会学の参考資料。社会構造や文化、風習、慣習のレベルのものを変えていくのはとても難しい。若者も時間が経てば高齢となる。どうすればよいのか、考えるきっかけとなった。2015/07/01

Koichiro Minematsu

35
たぶん、7,8年前に読んだが、末っ子の就職試験に向けての夏休みに再読。データと頷ける見解に危機感を感じた。親子が互いに依存生活を脱却できないでいるのが伺える。寄生してもお互いに悪影響がないということも、独立心を損なう機会に。家族のあり方を今一度考えるとことにしようと思う。2019/08/07

としP

13
もう20年も前の著作でありながら、まさに旬なテーマでもある。昭和から平成に入るにあたり、パラサイト・シングルが増殖する環境が出来てきたようだ。①兄弟が少なく、親元にいても生活しやすい。②親子仲が良い。③親世代に経済的余裕があること。④20代は会社への貢献に対して報酬が少ない。⑤晩婚化。/ パラサイト・シングルに税金をかけ、自立したら補助金を出すみたいな解決策を出していたけど、お金で人を動かすって考えにセンスの悪さを感じる。2019/02/02

シュウ

5
今から15年ほど前の本ですが、状況は好転しているふうでもなく、大きくは同じ方向に進み、その上違った要素もでてきて、更に15年30年経った時に本当に国が成り立っているものなのか、、などと思ったり。 大転換が必要なんでしょうか、、2015/07/16

サメ社会学者Ricky

3
家族や恋愛などを専門にする社会学者が、パラサイト・シングルについて書いた本。未婚者をパラサイトさせる主な原因は、親との同居により獲得できる豊かさだとして、あらゆる社会の課題がパラサイト・シングルに起因するのではないかとしている。1999年に書かれた本で、未婚者の性体験に関するデータを始め古びた臭いが少しだけするが、このような視点もあるのだと思って読むと、パラサイト・シングル予備軍として参考になった。2014/09/03

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