ちくま文庫
怪奇探偵小説名作選〈7〉蘭郁二郎集―魔像

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 510p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480038340
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

デビュー作「息を止める男」、死体撮影にとり憑かれた男を描く「魔像」、轢殺に快感を覚える運転士の「鉄路」他、初期の犯罪小説から後期の科学小説を収録。激動の時代を走り抜けた天才蘭郁二郎の傑作集。

著者等紹介

蘭郁二郎[ランイクジロウ]
1913(大正2)年東京生まれ。1931(昭和6)年、「探偵趣味」の掌篇探偵小説募集に「息を止める男」が佳作入選。1935(昭和10)年「探偵文学」創刊に参加。1936(昭和11)年、作品集「夢鬼」を刊行。1938(昭和13)年に科学小説に転じ一躍人気作家となる。1944(昭和19)年、飛行機事故により逝去

日下一蔵[クサカサンゾウ]
1968年神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、ミステリ評論家・フリー編集者として活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

aquamarine

61
前半はフェティシズムの境地を感じさせる短編ばかり。息を止めたり足の裏はまだしも轢殺に執着する話まで。気持ち悪いもののはずなのになんか癖になる。でもこればかり一冊は厳しいと思い始めた中盤、不可解な事件があって解決がある、探偵小説としかいえない中編が。そして後半多いのは人造や現代医学では考えられない何かを医学的に施された美少女たち。SFというより「科学小説」と呼ぶのが似合いそうなこれらが不思議な色を湛えてそこにあります。誰にでも勧められるものではないのですが私はこの奇妙な世界観を十分に楽しみました。2016/07/15

かわうそ

22
機関車運転中の轢殺とか桃源郷をかいま見るための息止めとかフェティシズムを超えた行為に取憑かれた変態達の物語や、不思議な出来事そっちのけで美少女を追い回す馬鹿男達が主人公のSF群など変な話満載でパンチの効いた短篇集。面白かったです。2015/04/22

水生クレイモア

14
怪奇小説としては「鉄路」・「孤独」、ミステリとしては「足の裏」・「蝕眠譜」、SF小説としては「植物人間」・「脳波操縦士」が私的ベストです。2022/08/13

林 一歩

14
掘り出し物でした。2013/01/15

王天上

4
怪奇小説は大好きなのに探偵小説となると途端に興味が無くなるんです。こちらは一作を除いて怪奇小説、SF小説ということで堪能しました。そろそろ現代の小説を読みたくなってきた。2017/06/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11601
  • ご注意事項