内容説明
「きいているご婦人が、アラと顔をあからめる程度でしょうね。居たたまれなくなって、席を立つなんざぁ、もういけません」(三遊亭円生)。古今亭志ん生、橘ノ円都といった大長老の口跡が聞こえてくるような、艶笑落語名演集。その顔ぶれ演題すべてがベストの決定版。話芸の中の“お色気”をぞんぶんに堪能していただきたい。
目次
鈴ふり(古今亭志ん生)
松茸(三遊亭円歌)
宿屋かか(橘ノ円都)
雑話 橘之助色ざんげ(土橋亭里う馬)
女護が島(島めぐり)(三遊亭百生)
有馬小便(桂小南)
目ぐすり(都家歌六)
宿屋ぼぼ(橘家円太郎)
蛙茶番(三遊亭金馬)
鼠の耳(林家染語楼)
妻投げ(古今亭甚語楼)
茶漬け間男(林家染丸)
姫かたり(古今亭志ん生)
下口(橘ノ円都)
紙入れ(古今亭志ん生)
人形の目(露乃五郎)
大神宮(初代 柳家小せん)
錦の袈裟(三遊亭金馬)
時計屋(林家染語楼)
吉田御殿(古今亭志ん好)
にせ金(三代目 蝶花楼馬楽)
まちがい(橘家円太郎)
尻餅(三笑亭可楽)
鬼門風呂(橘ノ円都)
著者等紹介
小島貞二[コジマテイジ]
1919年3月、愛知県豊橋市生まれ。新聞記者、放送作家を経て演芸・相撲評論家。日本放送作家協会々員、国立劇場演芸場運営委員、笑芸研究「有遊会」代表、相撲研究「貞友会」顧問、朝日新聞千葉版「千葉笑い」選者
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
1040
1
バレ話は、時代の風俗、風情がより伴いやすいといった印象うけました。ポピュラーな話もいいけど、大人の大人による大人だけのための艶話もまたよいものであると感じました。2010/09/04
King Alfonso
0
日本人は、とにかくエロが好きなんだって。2008/07/20
siomin
0
ちくま文庫で刊行された艶笑落語のシリーズ3巻目。買っていたと思い込んでいたけどこの巻だけ抜けていたので改めて購入。「紙入れ」などよく知られた作品から,なかなか演じられずにようやく日の目をみたものまで多数。上方の文化を下敷きにしていたり,今となってはわかりづらくなったりして読むのも難しいのもありますが,とはいってもこの分野の作品は面白い。2022/06/18