内容説明
アコンカグア(標高6959m)はアルゼンチンにあり、アメリカ大陸の最高峰である。探検・旅行作家で「ジャングルの少年」の著者が1944年2月にリンク登山隊に参加し、記録した、すぐれた登頂史。山仲間のかたい絆で結ばれた友情や、登頂を先に越された人間の嫉妬心やあせりがありありと描かれ、また高山病の描写も実にいきいきとしている。嵐にみまわれた山頂で繰り広げられた人間ドラマは興奮と感銘をよぶ、たぐいまれなドキュメント。
目次
アコンカグア登山の計画がすすむ
ピッケルを握っての第一歩
オルコネス谷での思わぬ体験
プラサ・デ・ムラス―理想的なベースキャンプ
カテドラル山第三登
クエルノ山の登頂にはしくじる
気象学ノート
アンデス物語
アコンカグアの山の小伝
頂上めざして〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mr.deep
4
原著がエスペラント語だからか、単に訳者の力量か、絶妙に読みづらい悪文がストレスですが、それに目をつむれば良質な山岳記。1944年の話なので、今とは違ってとっても牧歌的な登山スタイルとスキルがほのぼのするやら冷や冷やするやら。とりあえず、毛が逆立つレベルに帯電した雷雲の中で、「なんか面白いことになってる」って呑気にはしゃいでるのはこっちの肝が冷えた2023/07/02
UT
0
こんな素晴らしい著者にめぐまれてこのアコンカグアという山は幸せだ。2016/06/04
yamakujira
0
南米の最高峰アコンカグアに挑む登山隊の栄光と悲劇。日本からは地球の裏側、想像しにくいけれど、大きい山なんだろうなぁ。 (★★★★☆)
ressenti-man
0
アコンカグアに関する周辺知識もこの本に関する予備知識も無く読んだが面白かった。途中までまったりした紀行ものかと思いきや、最後でいきなりの悲劇でびっくり。帯の煽りはでもやっぱりちょっとおおげさだけど。2010/05/19