内容説明
「さんまは目黒にかぎる」でおなじみの「目黒のさんま」、死者さえ仲間に入れて、笑いにとり込む「猫怪談」、「あの野郎、字を書くよォ」「あいつが?いやな野郎だァ」と変に意気がる「三人無筆」。このほか、「時そば」「粗忽の釘」「死神」など25篇。
目次
道具屋
天災
つるつる
目黒のさんま
厩火事
寿限無
時そば
五人回し
ねずみ
やかん〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
91
季節の25篇が載っています。目黒のさんま、死神、寿限無、子別れなど、よく知られた話も。字面を追いケラケラ笑えることは笑えますが、やはり聞かなきゃ損だよなあ、と思いながらの読了でした。2016/12/01
れみ
73
落語百選・秋編(25話)。最近、毎回ではないけどNHK-Eテレの「日本の話芸」とかも見ているせいか、春・夏よりも知っているお話も多く、また、知らなかったものでも、楽しさや面白さを感じるものが多く、とても読んでいて楽しめた。とはいえ、はっきり“秋だな”と思うお話は結構少なかったような…。「目黒のさんま」や「時そば」は分かりやすく季節感のあるお話だったけど…(食べ物ばっかり^^;) 2020/10/04
a43
16
こちらも最後は人情噺で締め。最近、たまたま電子で正岡容さんの『小説 圓朝』が無料だったので読んだが、三遊亭円朝が「死神」を"新作"として高座にかけたときは、当時の人たちはどれほどわくわくしたことだろう。元になったといわれるイタリア歌劇が解説にあったので、本であるなら読んでみようと思う。それにしても「猫怪談」の与太郎のピュアさといったら!与太郎は身寄りがなかったらしいし、この世のものではないのではという一つの読みの説を呈したいな(笑2015/04/20
燃えつきた棒
14
ぐうたら亭主としては「子別れ」にいたく感動。いまどきこんな女房が何処かにいるだろうか?2015/09/24
ayacooo
12
落語を聞く機会もないし、本で読むのも初めて。人に薦められて読み始めて、話によってオチがピンと来なかったり時代背景や知識がなく読み解けなかったりしたものもあったが、深く感心させられたり笑が出たりするものもあり、なかなか楽しめた。小説も自分に合う合わないがあるのと一緒で、落語も自分のお気に入りを見つければよいのだ、と思って楽しく読めた。ふとした時にぱらりと読んでくすりとする、そんな風に読みたい。2014/09/03