ちくま文庫<br> 中世の食卓から

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ちくま文庫
中世の食卓から

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480032980
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0195

内容説明

食べるという行為は、精神のありように深くかかわっている。文学に描かれた食卓の話や、食物に係わる伝承をたぐることで、思わぬ文化の層が見えてくる。中世ヨーロッパの食卓に広がる宇宙を描くエッセイ。

目次

序にかえて―ローストビーフとフォアグラ
おどけ者ジャック・プディング
うなぎとイギリス史
豚と王子様と惣菜屋
スパイスは食卓の王様
にしんは魚の王様
オムレツとプリンが戻ってくる日
饗宴と精進潔斎
羊飼いの饗宴
豆とスプーンと北斗七星〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかつや

5
中世ヨーロッパの食にまつわるエッセイ。ユーモアに富んでたり語りが特別うまかったりというわけではなく、とりたてて面白くもないけど、文献を引きながらの解説はわかりやすい。あれってそういうことだったのねっていう話がいくつかあった。日本では当時の欧州の文学作品を翻訳で読めたりするけれど、そうだよな、訳語で現代のものと同じ言葉を当てられていたとしても、それがまったく同じものというわけではないよな。その認識のちょっとしたズレで、微妙に何言ってるかわかんねえってことがあるもんだ。そういうのが少し解消できてよかった。2019/08/15

あくび虫

4
タイトルからしたら食料や料理を扱っているようですが、実質は文化の本です。食卓の背景にある人々の姿が垣間見えて、物凄く興味をそそります。フィクション、ノンフィクションを問わず、さまざまな人物を引き合いに出すので、歴史雑学としても読めます。それも、かなり優秀な部類かと。切り口が「食卓」という変わり種なので、目新しい感じを受けます。――なにより、文章がうまい。2016/11/25

ウヒュウゆいぞう

3
「ヨーロッパの中世で、卑猥な連想を誘う果物は梨。さくらんぼは、卑猥どころか、反対に清純の象徴だった。」 と言う一文があった。 話は変わるが、私はラブライブサンシャインの桜内梨子が好きだ。二次創作において特にそれは顕著なのだが、彼女は卑猥さと清純さを兼ね備えた少女として描かれる。公式でも、ややアレな描写が見られる。(本当に『やや』だからね。) そんな彼女の人となりを表すために、キャラクター造形として「桜」、「梨」の字を当てたともしれないと、私は思いに浸るのであった。 (絶対違う)2017/11/01

xin

3
中世ヨーロッパの食に関するエッセイ。読みやすい2016/10/26

すいみん

2
中世中期から末期の西欧における食文化の本。言及量では英国・フランスの順。食卓という割には料理に関する記述は少なく、食に関する様々な文化を章ごとのトピックスに紹介しているので、料理に興味が有った身としては物足りない。中世超えた辺りの西欧までは素手で食べる事がテーブルマナーで有った事が地味に驚き、確かインドも素手文化でしたね。一番の驚きは生き延びるために人肉を食う事が密かに一般的だったと思しき点ですが。物が溢れた飽食のこの国に生まれ育って本当に幸せだと実感します。2015/09/16

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