内容説明
「私たちは幸福号という船(この船の名は誰にも秘密にして下さい。そうしないと私たちの身が危険になります)に乗って、日本を離れます。…」密輸に手を染め、外国へ高飛びせざるを得なくなった敏夫と義理の妹三津子。二人の幸福号とは?恋とスリルとサスペンスに満ちたエンターテインメント。フランス伝統の物語形式を積極的に取り入れた実験小説でもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hitsuji023
3
どの登場人物にも感情移入ができなくて途中で読むのをやめようかとも思った。きっと作者が三島由紀夫でなければやめていたと思う。面白くないわけではないけれどちょっと話をうまく作りすぎかなと思う。2020/09/29
myvi
1
実家から拝借。軽快に物語が進み、面白く読めた。やはり情景描写が綺麗である。2022/08/18
tobermory8823
0
どんなに一見“大衆向けエンタテインメント”でも、三島由紀夫の書くものには何かしらハッとさせられるところというか辛辣なところがあるのに、この小説には全くそういったものが感じられなかった。今まで三島作品を沢山読んできた中で、初めて心からつまらないと思った。三津子が本当に嫌だ。虫唾が走るというか生理的に受け付けない。なーに悲劇のヒロインぶってるんだ。最後、そのまま船が沈んでしまえばいいのにとさえ思った。2012/07/06
Avis
0
「あれほど愛し合っていた二人はありませんでした」2009/03/03