ちくま文庫<br> 失われた時を求めて〈7〉第四篇 ソドムとゴモラ〈2〉

ちくま文庫
失われた時を求めて〈7〉第四篇 ソドムとゴモラ〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 525p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480027276
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

著者等紹介

プルースト,マルセル[プルースト,マルセル][Proust,Marcel]
1871年7月10日、当時のパリ郊外オートゥイユに生まれる。1922年11月18日、パリで死ぬ

井上究一郎[イノウエキュウイチロウ]
1909年9月14日、大阪府に生まれる。東京大学名誉教授。1999年1月23日、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

77
「同性愛」という「悪徳」が社交界に蔓延していくのを感じました。思い出のあるバルベックという場で見え隠れするあさましさと俗物の人格がとことん描かれていくのが恐ろしくすら思います。アルベルチーヌとの行く先も気になる中、テキストの世界に飲み込まれる怖さすら覚えました。2018/05/15

Ryuko

20
やはりこの巻はシャルリュス氏の巻だろう。美貌のバイオリニスト モレルの気をひこうとするシャルリュス氏。恋は盲目とはいえ、なりふり構わないところが面白いし、痛ましい。表紙の紳士がシャルリュス氏のモデルらしいが、作中に表現されている彼と印象が異なる。シャルリュス氏に限らず、「私」の人物評は、やわらかい文体ではあるものの、時折辛辣だ。汽車のコンパートメントで一緒になった女性についての書き様にはちょっと眉をひそめてしまった。その後、彼女の正体がわかるところはちょっと笑える。クイズじゃないし。。2016/02/21

20
シャルリュスと話者それぞれの愛とヴェルデュラン家のサロンの繁栄が描かれる。社交界の小さな勢力だったヴェルデュラン夫人のサロンは、注目を浴びる一団になりつつあった。そのサロンの常連のモレルとシャルリュスは出会うのだけれど、この巻でのシャルリュスは何かコミカルで、2度もクスっと笑ってしまった。話者のアルベルチーヌに対する嫉妬は今ひとつ分からない。ヴェントゥイユ嬢の"涜聖の行為"を見たトラウマ、祖母への罪悪感、ライバルが女性という"同じ場で闘えない"悔しさ。これらの混在が理由だろうか。面白いけど難しい巻だ。 2015/01/10

かふ

19
バルベックのラ・ラスプリエール荘のヴェルデュラン夫人サロン行く語り手。軽便鉄道で途中駅で人が乗ったり降りたり、けっこう錯綜としている。日本の古典文学で「道行」という近松門左衛門の心中もので有名な語りの手法があるのだが、ここでは心中はないので、紀行文的な「道行」だろう。今回はシャルリュス氏の巻と言ってもよく、悪徳(ゲイであること)の限りで奔放していく様子が描かれる。以下、https://note.com/aoyadokari/n/n41ad8675116e2022/05/21

チェ・ブンブン

17
シャルリュスのゲイゲイしさが炸裂する7巻。6巻よりも読みやすい。主人公が心の中でシャルリュスを擁護するようすは、やはり世間体を気にしてのことだろう。大人の難しい心理戦を楽しめる回でした。2014/09/11

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