ちくま文庫<br> クリスマス・ブックス

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ちくま文庫
クリスマス・ブックス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480025937
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

イギリス風ペーソスとユーモアでくりひろげられるクリスマスのお話二篇。原書の持つ雰囲気を生かした落語調の翻訳で、また違った味が楽しめる「クリスマス・キャロル」。クリスマス本の二冊目として熱狂的に迎えられた「鐘の音」。風刺雑誌『パンチ』の画家として有名なジョン・リーチらの幻想性に満ちた挿絵と現実が奇妙に溶けこんだ不思議なファンタジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

45
クリスマスに合わせて再読。『クリスマス・キャロル』は、甥のフレッドの優しさに何度読んでも心が打たれる。結局、スクルージを救ったのは、彼を受け入れてくれたフレッドの明るさと優しさなんだと思う。落語調の訳になっているのだが、『ピクウィック・ペーパーズ』のようなコミックがお得意のディケンズだから、落語の「地獄八景」みたいなイメージでこの話を書いたのかもしれないと思った。これはこれで、おもしろい。朗読向きかも。『鐘の音』は、大晦日から新年にかけての話で、当時の行政者の横暴さと無責任ぶりを痛烈に批判している。2015/12/24

Aya

22
金の亡者スクルージに贈られたクリスマスプレゼント。過去・現在・未来の精霊たちに魅せられ改心する定番。落語調に語られているのが楽しい。続けて「鐘の音」こちらの主役は貧しい配達人。貧者の寓話、貧者の教訓。対して強者として描かれる国会議員。イギリス社会が背景の風刺的な内容があり難しかった。クリスマスから新年へと展開する二つの物語が変わり行く街の様子とぴったり重なった2015/12/27

ほりん

15
「クリスマス・キャロル」と「鐘の音」収録。小池滋訳の「クリスマス・キャロル」はなんと落語調。「ディケンズの語り口は落語のそれに近い」とのこと。でも「エー,あい変らずのバカバカしいお話で」と言われても,違和感があってかえって馴染めなかった。でもさっくり読める。「鐘の音」は貧しい庶民トビーが主人公。当時のイギリスの庶民がいかに貧しかったか,行政者がいかに横暴だったかが描かれている。トビーは現実に打ちのめされて自分には価値がないと追い詰められていく。彼は救われるのか・・・最後まではらはらした。2014/02/13

佐島楓

10
「クリスマス・キャロル」と「鐘の音」収録。クリスマスですからね。2011/12/24

クナコ

6
初読。クリスマスに合わせ。クリスマステーマの「クリスマス・キャロル」と新年テーマの「鐘の音」の2編。著者は生前はクリスマスなどをテーマにした作品群の人気ゆえ「クリスマスおじさん」と呼ばれ英語圏の子供たちに親しまれていたらしい。正直本書のどちらの作品も子供が親しむには内容が暗く重過ぎるように感じた。同時代の子供たちにとっては本書に描かれる人の営みは「少し不幸だけれど十分起こり得る」程度だったのか。あるいは旧教でも新教でもない複雑なキリスト教感の漂うイギリスで、わかりやすくクリスマスの恵みを表現した功績か。2019/12/25

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