ちくま文庫<br> くるいきちがい考

ちくま文庫
くるいきちがい考

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  • サイズ 文庫判/ページ数 237p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480020543
  • NDC分類 493.7

内容説明

正常って、なんだろう。異常って、なんだろう。だれが、“やつはクルッテイル”と決めるのか。―ある人間をクルッテイルとするのは世の中の「常識」である。本書は、クルイ、キチガイという言葉をつくった「常識」そのものを問い直す。

目次

序章 医者は正常異常の判定者か
第1章 正常と異常
第2章 世の中クルッテイル
第3章 やつはクルッテイル
第4章 自分はクルッテイル
第5章 クルイのイメージ
第6章 知られていること いないこと
第7章 自分をはかるものさし
第8章 社会のクルイ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

アナクマ

23
(p.25)典型的でないものの場合、その典型との距離がどれだけあるかが問題なんだ。どれだけ典型に近いか、離れているか、その点を重視しなければならない。境界の部分はつねにあいまいだ。だから、どちらに入れるかで、いつもあらそいが起る。葛藤が起る。 ◉40年前の論考。先見の明。今では広く世の中に認識されている考え方も多い(8割方?)という印象。学びになったのは、とらえがたいものを自分の頭で、あるいは対話によって、じわじわと追い詰めるといった著者の姿勢でした。2017/11/05

katoyann

18
「クルッテイル」のは社会か個人か。例えば、アルコール依存症は治すべき病気なのか? F君という架空の相談者を相手に対話形式で精神の病についての相対化が展開される。例えば、「狐憑き」という現象は、日本が近代化する以前は深刻な病として捉えられた。動物と一体化した環境で暮らす人々にとっては動物の憑依は恐ろしい病だった。 一方でアルコール依存症は、アルコールを大量生産する技術上の進化と消費社会の誕生という前提があって問題化された病である。筆者は問う。クルイと正常の境界線は誰が引くのかと。論理的思考実験として面白い。2021/06/09

猫丸

18
おかしいんじゃないか?との判断は単に常識からの偏差により生じる。その常識は、それまでの経験の延長上に引かれた仮想の補助線に過ぎない。いや、それならばまだマシな方であり、誰かさんのヒステリーから広がった集団的な思い込みに従っているだけの場合が多い。不安を解消しようと権威に盲従する安心に逃げる人の精神は、さぞや正常なんだろう。ほとんど確実に誤解されるのを厭わず、自分の判断根拠を磨くこと。意地でもバケツリレーの練習に参加しないこと。十代の若者に読んでほしい本だ。2019/05/04

jjm

6
『嫌われる勇気』と同様対話形式で非常に読みやすい。正常と異常は相対的なもの、絶対的な基準はない。『コンビニ人間』を思い出した。戦時中/後の意識の変化、命の危険性がシビアな太古の時代と比較したら今はストレスなんてあるのか?狐憑き等は文化によって症状が変わる/今は発症しない(脳構造に変化がないため)、軽重問わず「不安」を感じるという状態が「病気」であるなら、誰もが克服できていない点でみな病気(病気にかかっていても病院に通うか通わないかの違いであるだけ)ということになると言うのは改めてなるほどと思った。2021/06/17

吉野ヶ里

6
古い本であるが、内容的に古いとは思わなかった。読み物として、面白い。 ただ、自分の中に新たに注ぎ込まれるようなものはなかったように感じる。時間つぶしようの良書。対話形式なので、あっさりと読めるのも良い。 比喩が非常に上手い。良い花屋の話は、これから使っていきたい。異常と正常のトートロジー。視点の問題。 内因と外因。二元論。 2014/03/15

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