出版社内容情報
【解説】
都市をより快適で魅力ある環境としていくためにはどうすればよいのか。経済的活力・文化活動・景観・市民意識等々,都市の性格や品格とも言うべき「都市格」の向上を提言。
内容説明
住みたい都市、経済活力のある都市、豊かな市民意識を育む都市をめざして経済界のリーダーが、関西・大阪飛躍のための具体的取り組みを語る。
目次
第1部 都市格とは(新しい理念と都市格;都市格とは何か;今、なぜ都市格か)
第2部 アメリカ諸都市の都市格向上への努力(シカゴ―多様な交流の舞台として賑わう都市;ピッツバーグ―産・官・学・市民が手を携える都市;ボストン―個性が輝く都市)
第3部 大阪の都市格向上(大阪飛躍への模索;都市格向上の必要条件;都市格向上の十分条件;大阪商工会議所の取り組み)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
y_u
2
95年、まさにバブル崩壊後、不況が深刻化し、阪神淡路大震災が発生した年であった。その当時に大阪商工会議所の会頭であった大西氏が記した当著は、今も色あせない大阪論を格調高い表現で書かれている。梅棹忠雄や安藤忠雄など、有識者が語る大阪論も面白く、梅棹氏は大阪は下司の文化となったと嘆き、市民の意識向上を訴える箇所もある。一方で、リーディング産業の創出や大阪の文化を活かす街づくりなど今と変わらない議論が当時もあったことを知らしめる。ただ、こう言った本がなぜ忘れ去られてしまうのか、そこに問題がないのかと感じる。2019/06/09