目次
徒然草(つれづれなるままに;わが身のやんごとなからんにも;あだし野の露きゆる時なく;世の人の心まどはす事 ほか)
方丈記(序;安元の大火;治承の旋風;福原遷都 ほか)
著者等紹介
島尾敏雄[シマオトシオ]
作家。大正6年~昭和61年。神奈川県生まれ。25年に戦時中の特攻隊体験に基づいた『出孤島記』で第1回戦後文学賞を受賞。その後、上京したが妻の病気を期に30年に奄美大島へ移住。映画化されたあの『死の棘』(35年・芸術選奨文部大臣賞、52年・読売文学賞、53年・日本文学大賞を受賞)、『日のちぢまり』など“病妻物”と称された作品を上梓した。他にも52年に谷崎潤一郎賞を受賞した『日の移ろい』などの作品がある
堀田善衛[ホッタヨシエ]
作家・文芸評論家。大正7年~平成10年。富山県生まれ。昭和26年に『広場の孤独』『漢奸』で第26回芥川賞を受賞。国際的な視野をもつ作風で中・長編小説、評論を発表した。46年には『方丈記私記』で毎日出版文化賞、52年には『ゴヤ』(4部作)で大佛次郎賞、平成7年には『ミシェル 城館の人』で和辻哲郎文化賞を受賞している。世界的な評価も高く53年にはロータス賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
35
予想外に読み応えあった。が、「徒然草」も「方丈記」も、原文で読むのが正しい嗜み方であって、現代語訳で読んでも趣きがない。2013/01/18
kazuさん
32
2006年に出版された。物語に関連した、美しい風景写真を背景に、徒然草と方丈記の訳文が印刷されている。写真と活字のバランスがよく取れていて、楽しく読める。徒然草については、島尾敏雄氏により段が選択されている。ページ数の関係と思うが、30、74、137段などの重要な段が割愛されているのは残念。巻頭に吉田兼行や鴨長明の人間関係が図示され、さらに、両随筆ゆかりの地が挿入され、アクセスデータが示されているのはありがたい。2024/02/17
とよぽん
13
世界文化社の本だけあって、全ページが美しい写真と現代語訳で構成されている。見て楽しむ、まさにビジュアル版だ。2017/09/23
あんさん
3
平安〜鎌倉、鎌倉〜室町の転換期、自然災害も多く困難な時代に生きた二人。視点の深さが印象に残る。「すべからくにんげんは、知恵がなく能もないふうをしているのがいい。」「世にしたがえば、身くるし。したがはねば、狂せるに似たり。」2022/02/04
てぃうり
2
このシリーズは原文を読む手助けをしてくれる。2017/10/24