内容説明
死刑制度に揺れる裁判官の苦脳。被告人の背中に垣間見える犯行への道のり。長引く審理で原告の感情はどう変わっていくのか。傍聴席から裁判の現場を見続けてきた著者が問う報道ではわからない事実。
目次
第1章 少年犯罪という社会的病理―少年法、精神鑑定…いま、裁判は
第2章 あなたが犯罪者になったら―被告席から見る裁判とは
第3章 裁く側の「人間」が見えるとき―心に残る裁判長の一言
第4章 判決を受ける背中が語る―裁かれる人間たちの本音のドラマ
第5章 裁きの場の深淵を知る―「見る」ことの意味とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由田 忠
4
全国の裁判を見て回った法廷作家というべき佐木さんの、週刊誌に書いた十年くらいのエッセー集。殺人事件だけでも実に無数に起こっていて、凶悪事件だと急に驚いても仕方ないほど、犯罪事件が多様だということが分かる。最後に少しだけ戦争直後の疑獄事件について書かれてあるが、戦前戦後と政治家の金をめぐる話もいろいろあったもんだ。今は裁判ブログも相当増えているから、その先駆けの本と言える。2014/05/06
コジターレ
1
読メ登録前に読了。今は裁判ものの本は随分増えたが、当時はほとんどなかった記憶がある。読んだ当時は若者なりにいろいろと考えさせられた。
Gen Kato
0
基本、週刊誌連載エッセイということで、書名そのままのまじめなテーマを扱いつつも、そこはかとなく漂うユーモアにほっとなごめます。2014/04/08