内容説明
昭和34年、伊勢湾台風により、愛知県江南市の旧家の土蔵が崩れた。300年にわたり開かずの倉だった。中から戦国史を塗りかえる第1級の文書「武功夜話」が発見された。それによると前野家の長男は織田信長に、次男は豊臣秀吉に、3男は佐々成政に仕え、戦塵の匂う体験談が克明に描かれていた。400字原稿用紙にして4500枚。そこには何が書かれていたのか。津本陽「下天は夢か」、遠藤周作「反逆」「決戦の時」「男の一生」の原典となった「武功夜話」をわかりやすく解説。
目次
墨俣一夜城は、こうして作られた
信長や秀吉の姿、生き生き
信長は濃姫と結婚する前に吉乃と愛人関係にあった
秀吉の家臣になった前野将右衛門、蜂須賀小六らの川筋衆の実力
信長の桶狭間の勝利は計画的であった
『男の一生』を書き終えて
長篠役鉄砲3段撃ちには、佐々政成の鉄砲隊2段撃ちの原点があった
名参謀・竹中半兵衛の素顔
戦国史を塗り替える古文書
中国大返しは情報戦の勝利
利休自刃の真相は、こうだった