あなたに語る日本文学史―古代・中世篇

あなたに語る日本文学史―古代・中世篇

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  • サイズ B6判/ページ数 310p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784403210525
  • NDC分類 910.23
  • Cコード C0091

内容説明

「梁塵秘抄」や「閑吟集」から、明治・大正の唱歌、童謡にいたるまでがたどられ、後白河院から北原白秋にいたる日本人の感性の豊かな流れが、浮き彫りにされる。連歌や連句をめぐっては、芭蕉とオクタヴィオ・パスが、ともに論じられる。「写生」をめぐっては、子規、虚子と、夏目漱石が、挿話をまじえて語られる。詩人・大岡信があなたに贈る、日本文学の旅への誘い。

目次

1 政治の敗者はアンソロジーに生きる―「万葉集」
2 平安文化の表と裏―「古今和歌集」
3 詩歌の歴史は編纂者の歴史―「古今和歌六帖」
4 奇想の天才源順―「伊勢物語」と「大和物語」
5 女たちの中世―建礼門院右京大夫と後深草院二条
6 男たちの中世―俊成 西行 定家

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

57
万葉後期は人と人との関わりに因んだ歌が面白い。憂愁を秘めた大伴旅人と漢籍に詳しい山上憶良の交流や、旅人の異母妹で万葉屈指の女流歌人・坂上郎女を巡る恋の歌など…。郎女は妻を喪った旅人を補佐するため九州へ下った。地方役人達にとって、都の貴公子との恋を経てきた彼女の眩しさはいかばかりだったろう。その一人、大伴百代の《事もなく 生き来しものを 老いなみに かかる恋にも 我はあへるかも》という歌を読むと、老いた中級官吏の恋を応援したくなる。だが、歌がなかったらこういう恋も秘めたままだったのかな、と思うと一寸切ない。2015/01/06

Mayu

12
折々のうた、の答え合わせというか、解説的な感じで読めました。教科書の知識しかなかった著名な歌人たちの人物像をその時代の気分とともに活々と思い描くことができ、漢詩から和歌へ、そして中世に至っての自我の目覚め、と歴史的背景が文学にどう影響したのか、とてもわかりやすかったです。人物では柿本人麿、源順の天才性に衝撃を受け、もっと掘り下げてみたくなりました。お茶をやるひとは八代集くらい頭に入れるべき、という書物を過去に見て、ひぇ〜と思いましたが、それぞれの歌集がどんな背景で編まれたのか、また公のものとペアになる裏の2020/02/28

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