出版社内容情報
何という凄さ!面白さ!
天才・萬月、最強の問題作
池上冬樹(文芸評論家)
〈4ヶ月の浮浪者生活で、イクオの服装はそれにふさわしく汚れていた。かなりの異臭が立ち昇っていた。則江の部屋の前に立つ。「俺だよ。イクオだ」〉。新宿歌舞伎町でのホームレスを卒業した家出少年イクオは、やがて、小説家・吉田駿との出会いから小説を書き始める。一方、則江は整形手術を受ける決心をするが …。鬼才の超問題作、いよいよ佳境へ!
内容説明
“四ヶ月の浮浪者生活で、イクオの服装はそれにふさわしく汚れていた。かなりの異臭が立ち昇っていた。則江の部屋の前に立つ。「俺だよ。イクオだ」”。新宿歌舞伎町でのホームレスを卒業した家出少年イクオは、やがて、小説家・吉田駿との出会いから小説を書き始める。一方、則江は整形手術を受ける決心をするが…。鬼才の超問題作、いよいよ佳境へ。
著者等紹介
花村万月[ハナムラマンゲツ]
1955年、東京生まれ。中学卒業後、様々な職業を経験しながら全国を放浪。98年、『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞を受賞。続いて発表した『鬱』が山本周五郎賞候補になる。98年、『ぢん・ぢん・ぢん』を上梓した直後、『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞受賞。主な著書に『笑う山崎』(祥伝社文庫)『吉祥寺幸荘物語』『風転』『王国記』『汀にて 王国記II』など多数
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感想・レビュー
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マッピー
12
私の長い読書生活で、これほどうんざりする読書があっただろうか。上巻とは違い暴力シーンがなくなったけど、延々と続く性行為と、一人がたりの哲学問答。ああ、うんざり。連れて歩いてはずかしくない容姿で、金払いがよくて、男のワガママを聞いてくれる女がいい女だと。要は、男に都合のいい女でなければ存在価値がないってこと。今時、こんな小説がまかり通ることに驚愕。上下巻合わせて1100ページ以上。で、イクオが小説を書き始めるのは1000ページを超えてから。800ページも無駄で不要だったと思う。2020/07/24
ごる
7
一気読み。なんだろーねぇ…一気にひきこまれたょぉ。性について考える、考える。いろんな好きなシーンがあったから、きっとまた読み直すだろう。紹介してくれた人に感謝なり。2011/07/05
Reee
6
久しぶりに小説を貪るように読めた気がする。性や美醜をリアルに描写してるんだけど嫌らしさがなくてどんどん吸い込まれていく。みんな平等を振りかざしてるけど、どこか美醜で人を判断してしまっているんだろうなぁ…。花村萬月の違う作品を読みたくなりました。2012/10/27
それはちょっと
5
(上下まとめて)エロエログログロ。敢えて表現するならば「自称ニヒルでコミュ障の童貞少年が妄想したちょっとダークなエロゲーのような物語」なのだが、一気に読み終えてしまった。最も哀しい存在である則江だが、この物語の中で唯一難とか自己投影出来る存在かもしれない。哀しくて悲惨すぎるけど。
Pintão
4
ヒモになりたい下巻w