内容説明
任侠界に今も燦然と輝く松葉会初代会長・藤田卯一郎。不退の信念を胸に身ひとつで敵陣に乗り込み、啖呵をきる彼は「軍治」の異名をとり、多くに畏れ敬われた。義理を尽くし、受けた恩義は決して忘れぬ。親分のためなら死も厭わぬ。自らの正しさを信じ、死すら恐れず筋を通し続けた男の一生を描き、ヤクザ史を華やかに彩る侠客浪漫小説決定版。
著者等紹介
山平重樹[ヤマダイラシゲキ]
1953年山形県生まれ。法政大学卒業後フリーライターとして活躍
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感想・レビュー
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姉勤
17
任侠。弱き者が、報恩と報復、報国をもって存在が許される社会。「水戸っぽ」として生まれ、自分が信じた義のために不退を貫いた、藤田卯一郎の一生。関東の「関根組」の長、関根賢と親子の契りを結び、組織の拡大と問題の解決に奔走。その中で結ぶ、男同士の信頼関係、親子兄弟という疑似家族関係。利害どころか死生を超える彼らのエピソードは、男躁ぎと云う「浪漫」に溢れ、換骨奪胎されて諸作品に生き残っている。政治と「表立って」深く関わっていた時代と、政治に口を出すという虎の尾を踏んだあとの縮小解散への流れ。昭和前半の裏歴史。2015/06/27
Taichi Sakamoto
0
速足で読んだので、頭に残ってないことが多い。てか、いろいろと登場人物が多すぎて、整理するのに苦労する。いいとこだけ書いてある感じもした。もっとワルいことやってたんじゃないの?2015/10/20
choosong
0
不退2014/12/03