内容説明
世界で最も尊敬される現役美術家が、クリエイトする力を明かす。
目次
第1章 一〇三歳になってわかったこと(私には死生観がありません;百歳はこの世の治外法権 ほか)
第2章 何歳からでも始められる(なんでも言っておく、伝えておく;頼らずに、自分の目で見る ほか)
第3章 自分の心のままに生きる(自由を求めて、今の私がいる;自分が一切である ほか)
第4章 昔も今も生かされている(よき友は、自分のなかで生きている;物は思い出の水先人 ほか)
著者等紹介
篠田桃紅[シノダトウコウ]
美術家。1913(大正2)年生まれ。墨を用いた抽象表現主義者として、世界的に広く知られており、数えで一〇三歳となった今も第一線で制作している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
morinokazedayori
184
★★★★画家は墨を使った美術家。人生を達観し、自然体で思いのままに丁寧な日々を送る様を綴ったエッセイ。歳をとることはクリエイトすること。すべてのことが衰えていくというハンディがあっても毎日創造的に生きていき、そこにはマンネリズムはない、という部分が心に響いた。自分も日々成長しつつ、創造的に生きていきたい。2016/02/10
ぱんにゃー
156
【安心してください 治りますよ】 『医者の「治りますよ」で、私は死病(終戦直後に肺結核)から生還した。』言葉って凄い♪ 叉、『自然というものには勝てっこないのだから、自然にまかせようという気持ちがあります。』齢を重ねるって凄い♪♪2016/01/21
Miyoshi Hirotaka
145
長寿時代とはいえ、一世紀越えは素晴らしい。さらに、しっかりとした記憶力や品格のある筆力を維持していることに瞠目する。記憶があいまいな幼児期を抜いても現代史がすっぽりと入るし、友人、知人の人生も珠玉のようにちりばめられている。いつの時代も人生は決して平坦ではなく、変化に満ちている。変化との出会いは偶然でも時を重ねれば運命。山頂に近づく程、来し方行く末がよく見える。一方、光に近づけば影が濃くなるように、神秘的なものが存在するようだ。それは、言葉や文字で伝えられず、感じることで察するもの。真実は皮膜の間にある。2019/08/29
新地学@児童書病発動中
143
非常に良かった。小さなことにくよくよしないで、伸び伸び生きていこうと言う気になる。篠田さんの言葉を読むと、正しい生き方なんかないんだと思えてしまう。自分を枠にはめないで、枠からはみ出し続けて生きる。ただし、そんな風に生きるには強靱な心が必要だ。この100歳を超えた美術家のおばあちゃんはその心をしっかりと思っていて、私のような若造に喝を入れてくれる。有難いことだ。2016/04/17
tama
130
図書館本 8か月予約待ち 桃紅さんにそんな気はなかったのでしょうが、本になる段階で「人生とは&ぽっくり願望ジジババのための金言集」にされちゃったようです。それでも「人と云う字は支え合ってない。一人で立ってます!」「美は解説を求めるな。自分で感じろ」「何がいいではなく、違っていることを面白がる」「感覚は磨くほど、真価を深く理解できるようになる」。大体こんな物凄い生き方する人の真似なんぞ、そこいらのジジババや「楽してオイシイ」しか考えない連中に出来てたまるか。桃紅さん尊敬してます!2016/04/27