探偵小説論序説

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334973360
  • NDC分類 901.3
  • Cコード C0095

内容説明

探偵小説原理論の決定版!本格ミステリの隆盛と転換を見据える。

目次

探偵小説の構造(形式論;世界論;役柄論;群衆論;動機論;探偵論;推理論;物語論;読者論;象徴論;叙述論)
付論 現象学的小説論へ(外部;知覚;還元;物語)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

縛の場

2
一番わかるわかるってなったのはヴァン・ダイン作品の語り手(ヴァン・ダイン)の存在感の薄さ。笠井さんも思ったんだ、と笑ってしまった。現象学に対する理解は真っ当。特に内外、主観客観の二項対立的な見方に辟易しているところからの現象学的還元にはっとした自分としては共感するところも大きかった。懐疑主義者も車は避ける、ってのは頷く。「視覚」より「痛み」を現象学の発端とする、という観点も。ただ矢吹駆の現象学がレトリックだってのは、おいおい……。クイーンやヴァン・ダイン風の探偵小説と現象学とはやはり相性がよくないような。2016/12/19

風見鶏

1
こっちの世界に足を踏み入れたくはないんだよなあと前から思っていたけど、とうとう読むことになってしまった笠井潔。見事に体系化された論の数々。卒論で使うことを考えればこれほど嬉しい構成はないわけだが、何言ってんだろうと思わなくもない主張もあった。特に付論は必要なのだろうか。何はともあれ基本文献の一冊としてこれからも読んでいくことにする。ただ純粋に面白い評論だったし、興味深い切り方だった。あと有名作品を読んでいない自分が悪いのだけど、ネタバレ怖くて飛ばしたところもある。再読の前に読了必須。2014/04/24

POWER

0
数年前に読んだ『ミネルヴァ』は面白かったんだが、こっちは没入できなかった。自分の性格が変わってしまったのか、それとも自分は原理論よりも状況論のほうがハマれるのか・・・。たぶん前者だろうな。2017/06/17

あんすこむたん

0
語られているのは「推理小説」における基本についてのことだが、なかなか奥深い。特に「読者論」と「叙述論」、付論ではサルトルの「嘔吐」への解説が印象に残る。2013/12/02

アレ

0
いろいろ考えさせられた。2009/08/17

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