内容説明
ブローニュの森に住むユダヤ人資産家、フランソワ・ダッソーの屋敷で、滞在客が死体で発見された。現場の三階東塔広間に通ずる扉は固く閉ざされ、鍵はダッソーの書斎の金庫に!さらに一階と二階にはそれぞれ監視の目が…。なんと、奇怪な「三重の密室」が構成されていたのだ!さらに被害者にも隠された謎が…。唯一の手掛かりは、東塔内に残されたナチ親衛隊の折れた短剣のみ…!?現象学を用いて、数々の難事件を解決してきた日本人青年・矢吹駆と、パリ警視庁モガール警視の娘・ナディアが、「三重密室」のトリックと事件の真相解明に挑む!二千数百枚の本格密室推理超大作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shiaruvy
2
【1996.07.25 初版】 コメントあとから2015/05/05
karatte
1
読了日不明。もう少しミステリ部分が緻密に書けていたら、古今東西のミステリの中でも十指に入る傑作になっていたと思うのだが。
高橋あずみ
1
トイレがないけど
甲斐シュンスケ
0
密室の意味、小難しくてとてもわくわくした。塔に閉じこめられてる人工パノラマにも。第二次世界大戦の記憶がまだ生々しいこの時代というセッティングがすごく面白い。そして収容所の無残さに打ちのめされ、中編は読むのが大変だった。哲学ミステリであり、歴史ミステリ。2014/09/21
月光密造者
0
図書館で再読。初読時はハイデッガをバロデイ化?と吃驚した。今読むと独逸の近代史論、または実存哲学総括として興味深い。そして、著者のハイデッガに対する強い愛を感じた。2010/07/21