光文社新書<br> 犯罪不安社会―誰もが「不審者」?

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犯罪不安社会―誰もが「不審者」?

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  • サイズ 新書判/ページ数 249p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334033811
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0236

内容説明

猟奇的な少年事件や検挙率の低下などを根拠に、「安全神話の崩壊」が叫ばれ、厳罰化と監視強化が進む。しかし、統計をきちんと読み解くならば、あるいは軽微な犯罪者ばかりで老人や病人の多い刑務所を直視するならば、決して「治安悪化」とは言えないはずである。効果のある犯罪対策を実施するには、正しい現状分析なくして、正しい解決はありえない。そのため本書はまず「『安全神話の崩壊』論の崩壊」を宣告。治安悪化言説こそが「神話」なのである。

目次

1章 犯罪統計はどのように読むべきか(高まる「犯罪不安」;スローガンばかりが目立つ ほか)
2章 凶悪犯罪の語られ方(宮崎勤から始まった;狂乱の報道合戦 ほか)
3章 地域防犯活動の行き着く先(事後活動から予防活動へ;背景としての新自由主義 ほか)
4章 厳罰化がつくり出した刑務所の現実(不審者とはどんな人か;科学的根拠はあるか ほか)

著者等紹介

浜井浩一[ハマイコウイチ]
1960年愛知県生まれ。龍谷大学法科大学院教授。臨床心理士。早稲田大学教育学部卒業。法務省出身。矯正施設、保護観察所勤務のほか、法務総合研究所研究官、国連犯罪司法研究所研究員等を歴任。『犯罪白書』の執筆経験あり。専門は刑事政策、犯罪学、社会調査、統計学・犯罪心理学

芹沢一也[セリザワカズヤ]
1968年東京都生まれ。京都造形芸術大学非常勤講師。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程を修了。専攻は近代日本思想史・文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kawa

31
統計上の我が国の治安は、歴史的にも、世界的にも最も安全である現状にも関わらず、治安悪化が著しいという誤った認識に立って各種政策が勧められている問題点や矛盾を二人の識者が詳述。地域防犯活動の行き着く先が弱者切り捨て、福祉施設化している刑務所、厳罰主義が必ずしも治安向上に役立たない等の指摘になるほどとうなずく。本書は2006年版、20年弱経過の最新状況の確認も機会が持てればと思う。2024/02/10

てつのすけ

25
17年前に発行された書籍。当時、凶悪犯罪が増加しているとの報道は、事実に基づいたものではなく、マスコミが感覚で報道していた。犯罪白書の統計資料によっても、増加している事実は確認できない。という内容だった。報道機関は、本来、事実を伝える役割を担っているはずだが、どうも、この件に限らず、自分たちの都合で、情報操作する傾向がある。この本が発行されて以降、犯罪件数がどのように推移しているのか、気になるところだ。2023/07/02

Akihiro Nishio

22
先日、お会いした浜井先生の本。芹沢さんという社会学的なアプローチの人との共著。少し古い本で、まだ刑務所が過剰収用していた時代の話である。だいぶ刑務所政策も変わったなと感じた。芹沢さんによれば、犯罪をめぐる世論の潮目は被害者の司法への参加にあるというのはなるほどと思った。加害者の心理に寄り添い理解するより、被害者側からみて狂暴なモンスターという理解に変化したという。犯罪環境学という考え方が障害者等を排除して刑務所以外居場所を無くさせているという話にも納得。2017/03/20

おらひらお

8
「安心・安全のまちづくり」等のフレーズに違和感を感じる方におすすめの一冊です。近年、社会全体が不寛容になっていると指摘しています。2014/06/04

Mealla0v0

6
浜井は犯罪統計学の立場から、メディアで騒がれるように治安が悪化しているという事実は統計学的には真実ではないとして、このような言説を「治安悪化神話」と批判する。見かけ上犯罪率が高まったのは、警察が相談受付体制を整えた結果、認知数が上昇したからであり、かつ、相談件数が警察の処理能力を超過したために検挙数が低下したからであるという。メディアでこうした「事実」が取り上げられ、不安が増幅され、モラル・パニックが発生する。こうした風潮に押され厳罰化が進むと、不審者探しが始まり、社会的弱者が排除されているという。2020/12/15

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