光文社新書<br> 宗教の経済思想

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光文社新書
宗教の経済思想

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334033781
  • NDC分類 161.3
  • Cコード C0214

内容説明

儲かるなら何をしてもいいのか―経済倫理から問い直す。

目次

第1章 キリスト教の経済思想(ゲイツとバフェットの選択;資本主義の胎動 ほか)
第2章 イスラームの経済思想(「味の素事件」とイスラーム;タウヒード(聖俗一元)の経済思想 ほか)
第3章 仏教の経済思想(仏教と経済の関わり;原始仏教と商人階級 ほか)
第4章 日本教の経済思想(日本的勤労観の核;滅私奉公的勤労観の形成 ほか)

著者等紹介

保坂俊司[ホサカシュンジ]
1956年群馬県渋川市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修了。麗澤大学国際経済学部教授、ならびに東京大学大学院講師、早稲田大学政治経済学部講師。東方研究会・東方学院講師。専攻は比較宗教学、インド思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

31
自分とは何か、人生を如何に生きるかなどは、宗教の主要テーマ。なので、特定の宗教を信仰するかはともかくその考えや信念を学ぶことは意味ある大事なことと思っている。さて本書、キリスト教、イスラム教、仏教、神道・国学から見た経済思想(金銭観、労働観、職業観等)を比較詳述している。大乗仏教で言う在家主義と宗教改革後のキリスト・ピューリタン主義の共通性の指摘になるほど感。「他者のために、自ら投げ出す覚悟」を実践した二宮尊徳に注目していきたい。2024/02/17

ちさと

23
経済と言わず色んな活動の根底に、宗教的な価値観が横たわってる。本書の興味深いところは、日本的勤労感を「日本教」の視点から理解しようと試みているところ。日本人にとって仏教・儒教・神道が共存形態であった事、それからそれらが信仰税を取らなかった事から、日本の経済と宗教の結びつきが弱いのでしょう。本書の「稲作を通じて身についた常に上を目指す目的合理主義と国家のための社会奉仕」の意識はすごいスピードで逓減してるように感じます。新しい経済倫理も「日本教」で解釈は可能なものでしょうか。2018/10/12

うえ

7
「キリスト教的に言っても…「神の見えざる手」が支配する市場とは、人々が宗教的な正義に従い、ルールを共有さ、これを実行することを前提にする、つまり全てが、同じルールを受け入れることを前提としてはじめて機能するものである。だから、少々・勤勉・節約・英知・工夫・向上心というような倫理が、経済活動と宗教活動には共通する」その点、イスラームのように経済ルールで妥協できない規範が強固だったり、中国のような独自な規範には、そもそも機能しえないというわけだろう。これは表面上の取り繕いではどうにもならないように思われる。2021/04/01

メイン・フィクション

3
なお、はたらく(傍楽)は民間語源(この民間語源が広まっている現象を考えるとむしろ論旨通り)。2023/12/24

トマス

3
労働や蓄財を宗教はどう支えてきたのか。キリスト教、イスラム教、仏教、そして日本の場合を考察する。イメージしやすいのはキリスト教の職業召命観だが、日本でも鈴木正三が労働を聖化している。利益優先の倫理観の欠如にも警鐘を鳴らす。2020/12/04

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