内容説明
権力を離れ、時代を超えてやすらぎを与える寺院の歴史ドラマ、さらに奥深い古都へ。
目次
第1章 平安遷都の古寺たち
第2章 往生極楽の寺
第3章 夢窓疎石の寺
第4章 室町将軍の光と影
第5章 豊臣秀吉の神格化
第6章 徳川幕府の策略
第7章 日本建築の革新者
著者等紹介
宮元健次[ミヤモトケンジ]
1962年生まれ。’87年東京芸術大学美術研究科修了。愛知産業大学、常磐大学講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
72
叡山に鞍馬寺、東寺に三千院…。都を彩る様々な寺院。題名からは一見観光案内のように思えるが、京都の各寺院の歴史や背景を解説した一冊。京都の寺院紹介が回りやすいように地区ごとに触れているのに対し、「平安遷都の古寺たち」「往生極楽の寺」「室町将軍の光と影」「秀吉の神格化」等、テーマ別に紹介されているのも面白い。これによって各寺院の特色が一層はっきり出るな。あと寺院の方位を問題にしているのも面白い所。これ以前内藤正敏が東北で同じことやってて感心したんだが、これも同様真偽はともかく面白い試み。京都行きたいなあ。2021/10/18
壱萬弐仟縁
11
ちょっと驚いたのは、誤植の正誤表が8か所あること。評者も人のことは言えないが、ちょっと校正に不手際があったのかも。神社は方向が大事。そんな感じを受けるのは、青森県の北斗七星神社配置図である(31頁)。天空の☆が、地上の神社の向きまで影響しているのは、古代人の智恵なのだろう。悪霊退散のためなのだが、遣唐使で密教僧が持ち帰った、『北斗七星護摩秘要儀軌』と関わるそうな(32頁)。教王護国寺東寺(46頁)は、新幹線側から見えるので馴染みの風景。銭形手水鉢がある、竜安寺石庭に学んで、水の音、竹筒の音を聴いていたい。2013/07/21
m
7
思いがけず良書に出会えた!250ページにも満たない本なのに、有名どころの寺が抑えてあり、知識が凝縮されている。家康神格化における神社仏閣の配置の話にびっくり。すごいこと考えるなぁ。本書で紹介されている36の寺院のうち行ったことがあるのは14だった。今度二条城と養源院に行ってみよう。人物では古田織部と小堀遠州が気になる。歴史楽しいな。もっと勉強しようと思った。おすすめの一冊。2015/10/26
さきん
6
京都の寺を紹介する内容なら一番分かりやすく充実していると思う。庭の紹介に興味をひかれた。実は京都の史跡は回ったことがないのでいつかまわりたい。2015/07/08
Humbaba
5
京都には素晴らしいお寺が多数ある.それらの寺はそれぞれに由来がある.その由来を見てから回れば,今までとは違った目でみられるため,また格別な体験ができるようになるだろう.2010/06/09