光文社新書
黒川温泉 観光経営講座

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  • サイズ 新書判/ページ数 270p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334032944
  • NDC分類 689.219
  • Cコード C0226

内容説明

「『もてなしの心』と言いますが、旅館はお客さんが来てからもてなすんじゃあないですよ。その前に、全体がもてなしの風景になっとらんといかんわけです。そこにお客さんがやってきて、感動するんですよ。口先ばっかり『もてなしの心』で対応しようとしても、お客さんは喜んでくれません」―いま全国でもっとも注目を集める観光地・黒川温泉の再生ノウハウを、「山の宿新明館」館主・後藤哲也が、「温泉教授」こと松田忠徳に語り尽くす。景観造りや宿造り、風呂造り、そして人づくりを、どういうビジョンに基づき、どういう方法で成し遂げたのか。その秘密に迫る。

目次

第1章 黒川温泉はスゴかあ!(木を植えて活きいきとした温泉地を造る;黒川を変えた入湯手形 ほか)
第2章 後藤哲也はスゴかあ!(感動を創造した洞窟風呂;従業員に見せる経営者の姿 ほか)
第3章 現代人のための温泉論(日本を支えた温泉力―その不思議なパワー;景色よりも雰囲気―湯に集中できる風呂 ほか)
第4章 公共温泉という矛盾(民間と公共ではサービスのレベルが違う;自治体には造らない勇気が必要 ほか)
第5章 黒川温泉の現在(ブームゆえの危機;泊まるなら奥に行きたいのが人情 ほか)

著者等紹介

後藤哲也[ゴトウテツヤ]
1931年熊本県生まれ。黒川温泉「山の宿新明館」の三代目館主。別館「山みず木」も経営。現代人の心を見事につかんだ景観造りや露天風呂造りなどによって、忘れ去られた温泉地であった黒川温泉を日本有数の人気温泉地へと導く。2003年、国土交通省の「観光カリスマ」に選定される

松田忠徳[マツダタダノリ]
1949年北海道洞爺湖温泉街に生まれる。旅行作家、札幌国際大学観光学部教授(温泉文化論)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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okanotomokazu

3
後藤哲也は、九州阿蘇山のふもと黒川温泉再生の父。松田忠徳は札幌国際大学観光学部の日本初の温泉学教授(観光ビジネス学科)。 後藤氏の哲学をまとめると、以下の3点に集約される。 ①顧客中心主義 お客に感動を与える。感動を与えるにはお客が何を求めているかを知らなければならない。 ②総合戦略 客に感動を与えるためには、雰囲気が大事。まち全体の雰囲気が良くなければ、感動を与えることはできない。 ③集中戦略 その上で、特に大事なのは、風呂だという。客は温泉で疲れを取りに来るのだから、風呂が良くなければダメだという。 2012/08/11

0
温泉街、温泉旅館に、現代の日本人は何を求めているか……ひと昔前なら、大型バスで大集合する大型ホテルや豪勢なバイキング、オーシャンビューなど抜けるような絶景だったが。心の疲れた現代人は、周囲を自然に囲われて、自分の心と対話できるような静かな環境、心休まる里山などに癒される。いやもっとも。2016/01/17

TAKAMI

0
全国の温泉で上手くいくところもあればダメになるところもあるという中、成功し続けているという黒川温泉の「観光カリスマ」と温泉の研究者の対談本。まあ面白い話ではあったけど、それだけ。現場主義であれ!ということですな。行ってみたくはなった。2015/09/16

bittersweet symphony

0
温泉の話には必ず名前の出る松田氏と、氏が賞賛するナチュラルテイストでギミックなしに温泉を満喫できる宿を地域ぐるみで展開する黒川温泉のリーダー的存在の後藤氏の対談集。99年頃の対談が中心ですが、大きな企業でサービス業に携わる人には耳の痛い話が続きます。重厚長大な温泉旅館というのはもう絶滅を危惧されている感じ。こじんまりとした旅館なりを自分のペースで営むというのはいい老後の過ごし方ではあります(いまどきの若者に接客しないといけないことを考えると実行する気にはなりません)。2007/06/06

とどっち

0
【メモ】読書メーター登録あり:裏表紙裏赤シ―ル 読了:裏表紙裏緑シール

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