基礎と実習 バイオインフォマティクス

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基礎と実習 バイオインフォマティクス

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  • サイズ B5判/ページ数 220p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784320056183
  • NDC分類 467.3
  • Cコード C3045

出版社内容情報

●内容
 バイオインフォマティクスの初心者用の実用書は数多く出版されているが,ひと味違う本書の特徴は3つある.1つ目,生命情報の流れ,すなわちゲノムの情報がタンパク質に翻訳されて,さらにタンパク質どうしが互いに相手を認識するまでの一連のできごとを,順を追って学べるように編集してある.タンパク質の立体構造モデルを作ったり,2つのタンパク質のドッキングモデルを試作することもできる.ポストゲノムシークエンスの時代を踏まえた内容をめざした.2つ目,自宅にいても,パソコンとネットワークが使えれば,付録にあるソフトウェアを使って,この本にしたがって手を動かせばすべてを自習できることである.もちろん,大学や大学院の実習や講義の教科書としても使える.3つ目は,テクノロジーとしてのバイオインフォマティクスの背景にある研究成果をできるだけ紹介するように努めた.従来のバイオインフォマティクスの本に少しもの足り無さを感じる読者,一段ステップアップしたい読者にも,お勧めできる本である.

●詳細目次
まえがき
第1章 UNIX・プログラミング基礎 (高橋健一・塩生真史)
Point
1.1 基 礎
1.1.1 なぜUNIXか
1.1.2 UNIX入門
(1)ファイルシステム
(2)ユーザの管理
(3)上手なファイルの命名法
(4)コマンドの使い方の基本形
(5)標準入出力とその切り替え
1.1.3 プログラミング入門
1.1.4 Cシェルスクリプト入門
(1)簡単な例
(2)変数
(3)条件判定
(4)繰り返し
1.1.5 Perl入門
1.2 実 習
1.2.1 UNIX
1.2.2 Perl
文 献
第2章 ゲノム配列解析 (杉浦保子・山下英俊)
Point
2.1 基 礎
2.1.1 全ゲノム塩基配列決定法
(1) ショットガンシーケンス法
(2) クローンコンティグ法(階層的ショットガンシーケンス法)
(3) 補足資料
2.1.2 遺伝子予測
(1) 遺伝子予測のための基礎知識
(2) 遺伝子予測へのアプローチ
(3) 遺伝子予測の実行
(4) 結果の解釈
(5) さらなる詳細な解析
(6) 補足資料
2.1.3 相同性検索
(1) BLASTについて
(2) BLASTのアルゴリズム
(3) BLAST検索
2.1.4 SNP解析
(1) SNPデータベース
(2) SNP同定方法
2.2 実 習
2.2.1 アセンブル
(1) アセンブル入力用ファイルの作成
(2) ベクター配列のマスキング
(3) アセンブルの実行
(4) アセンブル結果の確認
(5) phredPhrap
(6) phredの実行方法
2.2.2 遺伝子予測(Webでの操作)
(1) 6 frame ORF の抽出(NCBI OFR Finderを用いた遺伝子予測)
(2) GenScan を用いた遺伝子予測
(3) InterProScan を用いたモチーフ検索
(4) 相同性検索(NCBI-BLAST)
文 献
第3章 類似性によらない機能予測(美宅成樹・辻 敏之・朝川直行)
Point
3.1 基 礎
3.1.1 タンパク質の性質
(1)タンパク質研究に対するゲノム的視点
(2)タンパク質の構造的視点
(3)分子間相互作用からの視点
3.1.2 アミノ酸配列が類似していることに意味,類似していないことの意味
3.1.3  第一原理計算の解析とゲノム規模のタンパク質分類
3.2 実 習
3.2.1 ソフトウェア
3.2.2 膜タンパク質を予測する
3.2.3 膜タンパク質予測システム:SOSUI群
文 献
第4章 タンパク質の進化とデザイン (白井 剛)
Point
4.1 基 礎
4.1.1 バイオインフォマティクスツールとしての進化情報
4.1.2 分子系統樹
(1) 系統樹関連の用語
(2) 系統樹推定法
4.1.3 分子系統樹からの機能部位推定
(1) 部位のアミノ酸頻度に変化が現れる場合
(2) アミノ酸保存性に変化が現れる場合: 進化トレース法(evolutionary trace method)
(3)祖先型推定による収斂適応の解析
(4)祖先型推定によるアルカリ適応進化の解析
4.2 実 習
4.2.1 ソフトウエア
(1) PAML
(2) TreeViewX
4.2.2 分子系統樹を計算する
4.2.3 分子系統樹を作画する
4.2.4 祖先配列を推定する
文 献
第5章 ホモロジーモデリングと機能予測 (土方敦司・塩生真史・郷 通子)
Point
5.1 基 礎
5.1.1 タンパク質機能予測には立体構造情報が必須
5.1.2 ホモロジーモデリングの基盤となる考え方
5.1.3 ホモロジーモデリング法によるモデル構築の流れ
(1) 鋳型探し(ホモロジーサーチ)
(2) 標的タンパク質と鋳型タンパク質のアラインメント
(3) 立体構造の構築
(4) モデル構造の評価
5.1.4 モデル構造の機能予測への適用範囲
5.1.5 モデルから機能を予測する
(1)立体構造からわかること
(2)バーシカンB-B'セグメントのヒアルロン酸結合部位の予測
(3)マウス肥満細胞プロテアーゼのプロテオグリカン糖鎖結合部位の予測
5.2 実 習
5.2.1 ウェブサーバーによるホモロジーモデリング
5.2.2 モデル構造の評価
5.2.3 モデル構造の表示
5.2.4 保存部位の表示
(1)BLASTによるホモロジーサーチ
(2)相同な配列の収集
(3)ClustalWによるマルチプルアラインメント
(4)Chimeraでの保存部位の表示
5.2.5 モデル構造と鋳型構造の比較
(1)鋳型タンパク質立体構造データを読み込む
(2)不要な座標データの削除
(3)モデルと鋳型構造の重ね合わせ
(4)表面の荷電残基分布の比較
文 献
第6章 データベースの構築と活用 (由良 敬)
Point
6.1 基 礎
6.1.1 データベースとは何か
6.1.2 データベースシステムの利用にあたって考えるべきこと
(1)データの使用者は誰か
(2)どの程度のデータ量か
(3)データ検索をどのように行うのか
(4)データはずっと変化しないのか,修正があるのか
6.1.3 データベースマネジメントシステム
6.1.4 MySQLによるデータベースの構築
(1)rootユーザのパスワード設定
(2)anonymousユーザの削除
(3)新規ユーザの追加
6.1.5 SQLによるデータベース検索
6.1.6 高度な検索をめざす
6.1.7 インターネット上でのデータベース公開に向けて
6.1.8 どのようなデータベースが開発されているのか
6.1.9 インターネットに存在する生命情報データベース
6.2 実 習
6.2.1 MySQLによるデータベース作成
6.3.2 SQLによるデータベース検索
文 献
第7章 タンパク質の物理化学 (依田隆夫)
Point
7.1 基 礎
7.1.1 タンパク質のシミュレーション
(1)ポテンシャルエネルギー関数
(2)クーロンエネルギーの計算
(3)エネルギー極小化
(4)分子動力学法
7.1.2 ポアソン・ボルツマン方程式
(1)PB方程式の導出
(2)ソフトウェア
(3)計算結果の利用
7.2 実 習
7.2.1シミュレーションのための系を構築する
(1) PDBファイルを用意
(2) 初期構造ファイルのフォーマットを変換
(3) 水分子を追加
(4) イオンを追加
7.2.2 エネルギー極小化
(1) 準備
(2) 実行
7.2.3 MD計算
7.2.4 解析
文 献
第8章 タンパク質相互作用の解析・予測 (近藤鋭治)
Point
8.1 基 礎
8.1.1 タンパク質相互作用
(1)タンパク質相互作用とは
(2)タンパク質相互作用にはどんなものがあるか
(3)タンパク質相互作用を解析するとどんなことが分かるか
(4)コンピュータを使用してタンパク質相互作用を解析・予測するにはどうしたらよいか
8.1.2 タンパク質相互作用解析の課題
8.1.3 タンパク質相互作用解析・予測ソフトウェア
8.1.4 解析手法
(1)タンパク質‐低分子解析とタンパク質‐タンパク質解析の違い
(2)タンパク質‐低分子相互作用の解析手法
(3)タンパク質‐タンパク質相互作用の解析手法
(4)タンパク質-タンパク質相互作用解析の実例
8.2 実 習
8.2.1 Web経由でのソフトウェアの取得(DOCKの場合)
(1)ホームページにアクセス
(2)ライセンス許諾について
(3)ソフトウェアダウンロード
(4)マニュアルダウンロード
(5)インストール
8.2.2 タンパク質-タンパク質相互作用の解析・予測(GreenPepper使用手順)
(1)水素原子の付加
(2)タンパク質-タンパク質複合体予測
(3)予測複合体構造の座標作成
(4)予測複合体構造の描画
文 献
補 足
I.UNIXの環境構築のための選択肢

1.MacOSX
2.Cygwin
3.Linux
4.Knoppix
II.実習で使うソフトウェアのダウンロード・インストールについて
III.付録CD-ROMの中身と使い方について(PDFファイル)
1.実習で使用するデータ
2.タンパク質複合体予測システムGreenPepper
3.Knoppix
索 引
付録CD-ROM

内容説明

バイオインフォマティクスは生物科学の一分野である。情報科学の生物科学への単なる応用ではなく、生物学上の重要な問題を解決するために、常に発展を迫られている。この点は、科学研究の多くの分野と同様である。しかし、バイオインフォマティクの中ですでに確立した一部分を、テクノロジーと見なすこともできる。本書では、テクノロジーの側面も解説しているが、むしろ、バイオインフォマティクスが研究のどのような場面で必要となり、研究の進展に直結するかを、具体的に提示することを目的にしている。したがって、ゲノムの配列情報はもとより、生命のダイナミズムを構成するタンパク質の機能予測、人工デザイン、相互作用予測にも手を広げている。

目次

第1章 UNIX・プログラミング基礎
第2章 ゲノム配列解析
第3章 類似性によらない機能予測
第4章 タンパク質の進化とデザイン
第5章 ホモロジーモデリングと機能予測
第6章 データベースの構築と活用
第7章 タンパク質の物理化学
第8章 タンパク質相互作用の解析・予測

著者等紹介

郷通子[ゴウミチコ]
1967年名古屋大学大学院理学研究科博士課程(物理学専攻)修了。九州大学理学部生物学科助手、名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻教授などを経て、2003年4月より現職。現在、長浜バイオ大学バイオサイエンス学部学部長・教授・理学博士。専攻、生命情報学、生物物理学、分子進化学

高橋健一[タカハシケンイチ]
1997年名古屋大学大学院理学研究科博士課程後期課程生物学専攻修了。日本学術振興会研究員、名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻助手などを経て、2003年4月より現職。現在、長浜バイオ大学バイオサイエンス学部・助教授・博士(理学)(名古屋大学)。専攻、分子生物物理学
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