出版社内容情報
【解説】
◎量子力学の多世界解釈…和田純夫著◎ヘリウム3がつくる2次元量子流体…白浜圭也著◎人工原子,量子ドットとは何か…舛本泰章著…これら3項目についてそれぞれの現状を紹介・解説するとともに,今後の展望を言及。
内容説明
量子力学の多世界解釈―量子力学のミクロでの成功をそのままマクロまで拡張して解釈問題を解決する。それがdecoherenceの理解により根拠が固まった、新しい多世界解釈である。ヘリウム3がつくる2次元量子流体―固体基盤などの表面に束縛されたヘリウム3は、ユニークな2次元量子流体として振る舞う。最近の研究で明らかになった興味深い性質の数々を紹介する。人工原子、量子ドットとは何か―ナノサイエンス・ナノテクノロジーでしばしば話題になる人工原子・量子ドットのもつ光学的性質とその応用について、最先端の現状をわかりやすく紹介する。
目次
量子力学の多世界解釈(解釈問題とは;ミクロなレベルでの波動関数―共存度;「確率公理」に対する新しい解釈 ほか)
ヘリウム3がつくる2次元量子流体(はじめに―2次元3He研究の意義;液体4Heに浮かぶ3He;3He‐4He混合薄膜 ほか)
人工原子、量子ドットとは何か(量子ドットの形成;量子サイズ効果―人工原子;量子ドットの光スペクトルの均一幅―位相緩和時間 ほか)
著者等紹介
和田純夫[ワダスミオ]
1977年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。専攻は理論物理学。現在、東京大学総合文化研究科専任講師理学博士
白浜圭也[シラハマケイヤ]
1990年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。専攻は低温物理学。現在、慶応義塾大学理工学部助教授理学博士
舛本泰章[マスモトヤスアキ]
1977年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。専攻は物性物理学(実験)。現在、筑波大学物理学系教授理学博士
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