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南海ホークスがあったころ―野球ファンとパ・リーグの文化史

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784314009478
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0036

内容説明

スタジアムという空間、応援という行動―ファンの視点から描く画期的な日本戦後史。

目次

第1章 戦前期のプロ野球と都市開発
第2章 都心の故郷―大阪スタヂアム
第3章 栄光の日々―御堂筋パレード
第4章 応援という行動ファンという生き方
第5章 パ・リーグ哀歌
第6章 閑古鳥の巣
第7章 二都物語―その後のホークス

著者等紹介

永井良和[ナガイヨシカズ]
1960年、兵庫県生まれ。京都大学文学部社会学科卒。関西大学社会学部教授。都市社会学・大衆文化論専攻

橋爪紳也[ハシズメシンヤ]
1960年、大阪市生まれ。京都大学工学部建築学科卒。大阪市立大学大学院文学研究科助教授。建築史・都市文化論専攻。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

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巨人中心の野球史では見えないものがある!

スタジアムという空間、応援という行動
ファンの視点から描く画期的な日本戦後史


鉄道会社がしのぎを削る中でのチーム創設、強豪かつ人気球団として鳴らした戦後復興/高度成長期、その後の長い低迷、そしてダイエーへ……
本書は、ホークスそしてパ・リーグの栄光と挫折の軌跡をたどりながら、(単なる球団史ではなく)人々が集まるスタジアムという場のあり方や、ファンの応援スタイルの変遷といった
大衆文化論的な視点から戦後日本社会を活写してゆく。

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日本の戦後史を、読売ジャイアンツというチームや長島茂雄という人物をもって描こうとする人がいる。
しかし、それは、歴史を限られた視点から圧縮した結果である。
野球の歴史は、プロ球団のそれだけをとってみても、それぞれの都市に独自のものがある。
とりわけ、敗戦から高度成長にかけての時代だからこそ、希望と絶望が混ざり合う波乱に満ちた独自の歴史があった。・・・
ひとつの地域史として、あるいはパ・リーグの野球史として、歴史の書き方を示しておきたい。 ・・・・「まえがき」より

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第1章 戦前期のプロ野球と都市開発
   一  都市と野球
   二  スタジアムのある街づくり
   三  野球の興行化
   四  南海球団の創設

第2章 都心の故郷 ― 大阪スタヂアム
   一  緑のチーム
   二  大阪スタヂアムの開場

第3章 栄光の日々 ― 御堂筋パレード
   <エッセイ1>大阪球場へのレクイエム

第4章 応援という行動  ファンという生き方

第5章 パ・リーグ哀歌
   一  球場多角経営とファン・サービス
   二  鶴岡から野村へ
   三  パ・リーグの苦悩
   四  シンキングベースボール

第6章 閑古鳥の巣
   一  ファンとの回路
   二  球場と周辺の改造
   三  低迷時代
   四  打開策
   五  応援風景の変化
   <エッセイ2>夢の跡

第7章 二都物語 ― その後のホークス
   一  大阪から福岡へ
   二  スタジアムと都市開発
   三  受け継がれたもの

あとがき

文献リスト
ホークス年度別成績表

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◆推薦コメント◆「i feel」出版部50周年記念号より◆
★枝川公一さん(ノンフィクション作家)
「 スポーツをテーマにした本というと、妙に熱気に溢れていることが多い。熱気は試合のほうで十分感じている。せっかく本を手にするのだから、何か別のアングルからじっくり、論じるなり解剖するなりしてもらいたいと思う。スポーツの持つ深みを実感したい。
 この本は、そうした欲求に応えてくれる。いまはなくなった球団、南海ホークスを、都市、ファン、球団経営など、いくつかのキーワードで解明することに努める。この手法は、「南海」に限らず他チームでも、野球全般、さらにスポーツ全体で使える。いままではこれだけ徹底してやられてこなかった。
 スポーツを、日本人の生活の文脈でとらえなおした労作として、推したい。」

★遙 洋子さん(タレント・作家)
「「昔、南海は優勝して御堂筋パレードした」と、私が阪神タイガースの野球番組をしていた頃、老齢のゲストから聞いた。当時低迷期だったタイガースを背後に、その話はなんとも華やかに聞こえ、羨ましさが、私の中で疑わしさをも生んだ。後日、白黒ビデオでそのシーンを見たとき、衝撃が走った。なぜこれほど地元市民から愛され、強健な球団が、まるでなかったかのような昔話になったのか。「球団経営はファンあってこそ」はよく聞く。だが実際、それらがどういう関係性において何を育み、何をしくじるとどう彷徨うのか。この本は、南海ファンを取り巻く状況の変容を描くことで切なく訴えかける。それはパ・リーグ自体のあり様を読者に考えさせる。」

★綱島理友さん(エッセイスト・野球史研究家)
「ワクワクと胸躍らされる本だった。見事なまでに事実が掘り起こされ、読み進むと、ひとつひとつの事実が繋がり、まるでタイムスリップして球団誕生の瞬間に立ち会っているような気分になった。
 新球団はやがて大阪という都市の中で成長し、人々の心のよりどころになっていく。その過程にも胸が躍る。だが、ある時期からその人気は衰退の道をたどる。
 『南海ホークスがあったころ』は、まさに栄枯盛衰の大河ドラマだ。この本が出版されたのは、あの球界再編騒動の一年前。プロ野球は再び、同じ大阪で球団を消滅させる悲劇を繰り返した。ファンの気持ちを傷つけながら時代のスタイルに姿を変えるプロ野球。「なんとかならないのか」と改めて思ってしまう。」

☆続々!書評掲載
週刊朝日9/19号(9/8発売)「応援歌や球場から分析する栄光と挫折 ファン原理は赤穂浪士や新撰組に通じる」(重金敦之常磐大教授)
産経新聞9/7「セ・リーグの人気チームや選手を扱った類書とは一味違ったテーマに、ファンの視点から取り組んでいる。(中略)知られざる野球史をひもとく力作だ」 

朝日新聞8/31“著者に会いたい”に著者登場
週刊ポスト8/15号「読者の一人一人に南海ホークスと共存した時を鮮やかに思い起こさせる不思議な魅力に満ちている」(藤本義一氏)
週刊文春9/4号「都市文化史の彩を帯びたユニークな野球物語」(後藤正治氏)
日本経済新聞7/20、東京・中日新聞7/20「愛するホークスを軸に、野球ファンの応援行動の変遷を描き出し、球団経営の浮き沈みの背景にも及ぶ。我々日本人は野球とどう付き合ってきたか、ファンの立場を貫く戦後プロ野球史である」(枝川公一氏)、中国新聞ほか地方紙多数。
北海道新聞7/13「いまはなき南海ホークスというチームの歴史を熱く語っている。……奥の深い野球考現学になっている」(川本三郎氏)


2003年掲載
NHK・BS週刊ブックレヴュー9/18、朝日新聞8/31、毎日新聞7/7、日経新聞7/20、産経新聞9/7、読売・大阪新聞8/8、スポニチ7/9、サンスポ8/27、週刊文春9/14号、週刊朝日9/19号、週刊朝日ポスト8/15号、大阪人11月号、週刊ベースボール9/1号、Number9/4号、朝日新聞7/4