内容説明
小説本来の楽しみとは、スタイルを味わうことにあるとする著者が、石川淳、三島由紀夫、久生十蘭等、二十四人の日本作家へ捧げたオマージュ。乱歩の「玩具とユートピア嗜好」を探るかと思えば、『黒死館殺人事件』への傾倒ぶりを語り、南方熊楠こそ「悦ばしき知恵」の体現者であると自在に筆をすすめていく、本の快楽主義者のための書。
目次
石川淳
三島由紀夫
稲垣足穂
林達夫
龍口修造
埴谷雄高
吉行淳之介
鷲巣繁男
野坂昭如
花田清輝〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
12
私の興味関心から、澁澤が「かけがえのない尊敬すべき先輩であり、友人であった」という三島由紀夫に関する章のみ読みました。2014/04/07
bunca
1
タルホが読みたくなりました。2013/11/13
猫森
0
「(石川淳)氏は好んで『精神の運動』ということを口にする。運動の相をもとに眺められた文化こそ真の文化であって、精神においても文化においても、停滞は最大の敵なのである。」うむ。取り上げられる作家を知らないと読み進めるのが難しかった。2014/05/18
小林ミノリ
0
取り上げられている作家との交流も含めて、まさに偏愛的と呼ぶにふさわしい作家論の集成、偉大なる先達の残した、ある偏った人に向けた最良の作家論でありブックガイド。