内容説明
現代イタリア文学を代表し、今も世界的に注目され続けるカルヴィーノの名作。ヴェネツィア生まれの商人の子マルコ・ポーロがフビライ汗の寵臣となって、さまざまな空想都市の奇妙で不思議な報告を行なう。七十の丸屋根が輝くおとぎ話の世界そのままの都や、オアシスの都市、現代の巨大都市を思わせる連続都市、無形都市など、どこにもない国を描く幻想小説。
著者等紹介
カルヴィーノ,イタロ[カルヴィーノ,イタロ][Calvino,Italo]
1923‐85年。イタリアの作家。第二次世界大戦末期のレジスタンス体験を経て、『くもの巣の小道』でパヴェーゼに認められる。『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』『不在の騎士』で寓話的・ピカレスク世界を描き、SF風の『レ・コスミコミケ』『柔かい月』など、世界の現代文学の最前線に立つ作品を残す
米川良夫[ヨネカワリョウフ]
1931年生まれ。早大文学部卒。『木のぼり男爵』をはじめとするカルヴィーノ作品や、パゾリーニ、パヴェーゼ、モラヴィアなど、現代イタリア文学を多数翻訳
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