内容説明
リルケやランボーといった文学者、シュペングラーやトインビーといった歴史家、さらにはベーメからヴィトゲンシュタイン、ホワイトヘッドに至るキリスト教神秘主義者の生涯のなかに、西洋文明の没落と、全く新しい宗教の可能性を探る。
目次
ニコラス・フェラ
ブレーズ・パスカル
エマーヌエル・スウェデンボリ
ウィリアム・ロー
ジョン・ヘンリー・ニューマン
セーレン・キルケゴール
バーナード・ショー
ヴィトゲンシュタインとホワイトヘッド
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
4
総論的な上巻に対し、下巻はアウトサイダー人物列伝でパスカルやバーナード・ショーが主として扱われている。特にショー、ホワイトヘッド、ウィトゲンシュタインが筆が乗っていて、知と実存主義の果ての宗教性、神秘性への突破という方向がより前作より明確になっている。現代、アウトサイダーと呼べる人間はますます増えているように思えるどころか、ある意味全ての人間がアウトサイダーではないかとすら錯覚する瞬間がある。本書や前作をはじめとするウィルソンの探究は、今も示唆深いと言えるだろう2012/08/02
Gen Kato
1
「生は精神による物質の完全な征服をめざして苦闘する」「生の目的は生それ自体を理解することなのだ」……こういう文章を読んでいると、「生きる価値」を即座に実利に結びつける考え方がいかに偏狭で無知なものかを痛感させられる。ひさびさに真面目な読書をしました。2016/11/01
ひろポニョ
1
ヴィトゲンシュタインとホワイトヘッドの章がお気に入り。古い本。2012/04/26
丰
0
Y-102001/09/05