河出文庫 澁澤龍彦コレクション<br> 言葉の標本函 オブジェを求めて―渋沢龍彦コレクション

河出文庫 澁澤龍彦コレクション
言葉の標本函 オブジェを求めて―渋沢龍彦コレクション

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 306p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309406145
  • NDC分類 908
  • Cコード C0195

内容説明

古今東西の文学作品や歴史的著作の中から、夢、オブジェ、エロティシズムなど、一巻一テーマで輝きと驚異に満ちた文章の数々を採集した「コレクション」の第二巻。自由な断章のアンソロジーの形で、新しい感覚と知へ向けてコラージュする「言葉の博物館」の「オブジェ」編。永遠の観念を形にする物体や器械など、言語の結晶学の饗宴。

目次

がらくたの宝物―コクトー
甲胄―タッソー
地球儀―トマス・ブラウン
巨大なダイヤモンド―ルーセル
鉋屑と蛙―藤原清輔
ネロの眼鏡―プリニウス
オブジェとしての男根―アルトー
黄金の鳥―イェイツ
黄金の亀―ユイスマンス
黄金のランプ―メーテルランク〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

97
古今東西の文学作品や歴史的著作の中から澁澤氏選りすぐりの「言葉たち」を集めた120の断章からなる本書を読むと、ちらほら気になる作品が出てきて、原書を読みたくなります。巻末には原著・原著作一覧がついてて親切。澁澤龍彦の本を読むといつも思うのは、彼の知識の豊富さ、圧倒的な読書量の凄さ。知の巨人とは彼のようなことを言うのだろう。2017/11/06

misui

8
序文で「オブジェ」の正確な定義を避けるとしながらも「役に立たないものが好き」として生産性の哲学や倫理への嫌悪を表明しており、オブジェの完結性とオナニー的な非生産のエロティシズムの結びつきにまさにこれが澁澤龍彦と嬉しくなる。様々な文学作品から採られた断章を読むのは読書の快楽と快楽につきものの退屈さを味わえて楽しかった。カフカの外れのなさ、長崎の魚石の話などは特に印象深い。2018/07/29

uburoi

0
澁澤龍彦全集を持っているのだから文庫買う必要はなかったのだが、通勤とかの電車の中でも気軽に読めて便利なのでつい購入してしまった。卵だとか水晶だとか円筒だとかとかく丸いイメージが圧倒的に多い、後を引く引用集を読むうち降りる駅を通過してしまうという欠点もある。読み進む速さにともなって忘れるのも速く、目次をみてなんだったってと読み替えすうちに終電となり、さらに折り返しとなった電車の中でも永遠に読み進めるという円環的なまた無限的な構造がこの書物にはある。2017/12/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/488043
  • ご注意事項