内容説明
驚異の名訳ベストセラー、ついに文庫化!その上巻は、第一段「春って曙よ!だんだん白くなってく山の上の空が少し明るくなって…」から―第八十二段「中宮職の御曹司にいらっしゃった頃、西の廂でお経のマラソンがあるんで…」まで。
目次
春って曙よ!
頃は―
おんなじ言うことでも、聞いた感じで変わるもの!
可愛がりたいなァって子をさ
大進生昌の家に宮がおでましになられるっていうんで
宮中にいる御猫さんは殿上人でね
正月一日と三月三日だったら
昇進のお礼を申し上げるのって、ホントに素敵よねェ
一条大宮院の仮内裏の東をね、北の陣ていうのね〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yanae
69
三軒茶屋星座館で星座神話をくだけた若者言葉で楽しく読ませてもらっていたら、お気に入りさんがこの本の存在を教えてくれました♡枕草子にもキャピキャピ女子の口語訳があったとは!(笑)注釈がたくさんはいるので、勉強にもなるー。受験生の時に知っていたら楽しく勉強できたかな?読み進めるのはちょっと時間がかかりましたが、こういう本があると知れたのが何よりの収穫♡他にもどんな本があるのか見てみたいです!2018/11/27
しゅてふぁん
53
桃尻語訳。やたらとテンションが高くて、主語が行方不明で文章が繋がっていなかったりと慣れるまでは読みにくかった。原典の直訳なんだろうなと思いながら読み進めていく。慣れてくればまるで漫画を読んでいるような気分になってきて楽しかった。やみつき系。そして何と言っても[註]が良い!枕草子の時代の全てを分かりやすく解説してくれているのでとってもお役立ち。枕草子の復習に持ってこいのシリーズ。全三冊、のんびり読んでいきます。2019/08/07
takaC
50
面白い。とても。だって、「受験勉強に頭に来ていた」僕だから。でも、本としては読みにくい。とても。一概に清少納言のせいではなかろうが、まあいいか。2014/01/28
Mishima
31
著者の薀蓄が怒涛のように詰め込まれております。人物、事象、風物などなどが無人に広がる注釈はこれらに疎い私には興味ふかく読めました。しかしなんとも言えない濃すぎるオネエキャラの語りに辟易する人も少なからずいるだろうと推察されます。語りたりなかったのか35ページの解説つき。こちらは素の語りですので読みやすくなっています。平安時代の人物相関図やら政治ポストやら女の役割やらが俗なことばで綴られております。人間って変わらないな。それにしても「枕草子」って延々と身も蓋もないことが書いてあるんですね。2017/06/02
☆kubo
14
再読。ちょこちょこ読むのに良い。現代語訳といっても今ではもう古い表現が満載。ナウいとか(笑)でも鋭い観察眼とか、男性の品定めとか、現代人も古代人?も共通点があるのがなんだか不思議。人間ってあんまり変わらないのね。2015/05/19