内容説明
故郷をはなれ、都会の郵便局へ就職した青年あつよしは組合運動へ没入するが、そこで様々な矛盾と葛藤に苦しむ。その苦しみをいやすのは、大いなる四万十川の力だった。人間の生き方を真摯に問う感動の大河シリーズ・第五部。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kayak-gohan
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故郷を出て都会の郵便局に勤める篤義が労働者運動の中で味わう苦悶、仲間との葛藤が読んでいて息苦しさを感じたが、篤義が帰省したさいに描かれる四万十の風景がそこからの開放を感じさせる。「自分たちを変えていける自分を目指す」という生き方に篤義の大人としての成長を見た。2012/11/22
detoo
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都会で職場と戦う篤義くんの葛藤がメイン。当時の郵便局の労働条件はひどく、そこだけ見るといわゆるプロレタリア文学だなぁと思う。この巻正直めんどくさい。郵便局で戦うのはふるさとを捨てるほどの値打ち、私はないと思う。意外だったが実家の栗栽培がうまくいってるみたいだし、そっち手伝えばいいのに…と思ってました。2022/06/08