河出文庫<br> 陥没地帯

河出文庫
陥没地帯

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  • サイズ 文庫判/ページ数 171p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309404363
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「物語」はとうの昔に始まっているのだし、とうの昔に「事件」は終わっている。風景の中心はからっぽのまま、西風が砂塵を巻き上げ、群生植物の茂みは斜面にしがみついている…。著者が初めて書いた伝説の小説、待望の文庫化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

23
どこだと特定してない場所と時代の登場人物たちの『信頼出来ない』語りと、作者?というか『批評家の視点』というべき語りが入り混じる。繰り返しでてくるキーワードがいくつかあり読んでいる途中になんのことを言っているのかを推察しながら読み続ける。『物語』が背後にあるのか?と推察していくのだが、『物語』自体を思いつくこと自体を批評されていることに気がつく。一般的な小説の『物語』=筋を拒否していて、イメージの連なりと重層的な語りと異様な文体で構築された言語空間が築かれ本の終わりに消え去るのを感じるのだ。反小説の傑作。2014/06/09

ハイザワ

1
何かが物語られようとした瞬間に生まれながらも途端に立ち消えていく語り手たち。空間と時間の定位が困難なままめくりめく語りの闘争が繰り広げられるさまは、そのまま辺りを覆い尽くす砂塵の舞う『陥没地帯』というテクストそのものであろうとしているように思う。短い小説だったけれどとにかく難しかった。2017/03/09

Veller-Mik

1
位置関係や時間軸がおぼつかないまま、場所のイメージは「風景を超えて」(IN『表層批評宣言』)的な収縮と細密化を繰り返し、一人の?男性・一人の?女性がそのように“した”ことが、時間と空間の一致を逸脱したアクション繋ぎの要領で、ある種理屈で押さえられる範囲をぶっこ抜いて飛び出る。安心できる証拠はない。恐らくはなにひとつ。2016/06/28

きくちたかし

1
ことばだけぐるぐると回り、形になって見えるものがないような4次元世界かとおもわれるてしまった。2016/06/12

もろろろ

1
一つの「穴」の周りをプレイヤーは巡ることになるのだが、その状況はまさに陥没しているようなものであり、どんどん埋もれていくような気になる。物語であろうとする意識は乾いた砂のフィールド上のため批判され、それをふまえて物語を続行するのは実に困難である。きっと水は来るだろう。もしかしたら今既に来ている。だが、それは結局何を意味するものなのだろう?物的証拠も、記憶もなく、ただクリシェの反復に埋没せざるを得ないのだろうが、耐えられない。少年は物語を求めるだろう。そのためには土地の厳しさに耐えなければならない。2011/03/18

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