内容説明
歌はその発生において叙事表現を様式とし、神話・物語の表現でもあった。歌謡性と物語性が重層する歌として記・紀歌謡を捉え、古代叙事歌の概念を確立。南島歌謡も視野に入れ、叙事歌の発生から記・紀の歌と散文の表現まで、古代の叙事文芸史を構築する野心的研究。第20回志田延義賞受賞。
目次
1 記・紀歌謡の表現様式(歌謡の発生;歌謡・和歌における境界の場所;記・紀歌謡と宮廷歌曲)
2 歌による物語の生成(歌謡と神話・物語;古事記の歌と物語の構造;記・紀の歌と歴史叙述)
3 古代叙事歌の成立(歌の叙事と物語叙述;叙事歌としての記・紀歌謡;古事記における歌と散文の表現空間)
付論 南島歌謡の叙事歌
著者等紹介
居駒永幸[イコマナガユキ]
昭和26(1951)年山形県生まれ。昭和54(1979)年国学院大学大学院博士後期課程満期退学。現在、明治大学教授。専攻は日本古代文学
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