叢書・アレテイア
共同体と正義

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  • サイズ A5判/ページ数 258p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784275003539
  • NDC分類 361.1
  • Cコード C3010

内容説明

万人に対して普遍的に適用されるべき合理的な「正義」の基準を追求してきた西欧近代の「大きな物語」の「有限性」が露呈し、ポスト・イストワールの混沌の中で、“我々”の社会規範の究極的な基礎になってきた「人間」という概念自体が揺らいでいる。復活しつつあるように見える様々なローカルな「小さな物語」を横断して、ポスト・モダン的な“正義”の在り方を構想することは可能なのか。各人の属する「共同体」と不可分に結びついている「正義の語り」を形成する歴史的な文脈を系譜学的に探求しながら、システム的な強制へと回収されることのない新たな“自由”の空間について考える。

目次

第1章 私的共同体と法
第2章 自由としての配分:配分原理の自由主義的基礎
第3章 他者指向的自由主義と法の変容―選択的な絆を可能とする法理論構築のための一考察
第4章 “政治的なるもの”とポストモダニズム―正義論における平等/差異のアポリア
第5章 「政治的ならざるもの」の場をめぐって
第6章 人間を再デザインする―サイボーグとキマイラとして生きること
第7章 規律社会の終焉と自殺予防の行方
第8章 RAWAと黒衣の女性たちの政治的汚名

著者等紹介

仲正昌樹[ナカマサマサキ]
金沢大学法学部教授。社会哲学
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