源氏物語の語り・言説・テクスト

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  • サイズ A5判/ページ数 166p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784273033507
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C3093

内容説明

ニューヨーク市立大学のルイス・クックによれば、もう十年以上にわたって新しい文学理論は出ていないという。本書は、80年代のテクスト論、90年代の言説論の視座を批判的に継承・再構築することで、源氏物語がどのように語られているのか(物語言説)を問う、今日の研究の視座確立をめざす。

目次

1 「桐壷」巻頭の言説分析―語り手の感情の主観的表出と敬語の使用
2 「若紫」巻の注釈・引用・話型―プレテクスト『大和物語』の想像力
3 車争い前後・六条御息所の“語り”・“言説”・“喩”―忍び所の愛妾たちの“喩”=擬きとしての源典侍物語
4 夕霧垣間見・光源氏を「見る」人と親‐子の物語の論理―「野分」巻の“語り”と“テクスト”の連関
5 紫の上終焉の“語り”と“呼称”―共感する語り手の“声”・「紫の上」「若紫」へ
6 明石一族と六条院世界のかかわり―源氏物語の読み方
7 尼衣かはれる身にや―手習歌・浮舟の意識とその深層
8 物語文学言説の動態的分析―自由間接言説の多元的生成と“読み”の“時間の循環”

著者等紹介

東原伸明[ヒガシハラノブアキ]
1959年5月長野県松本市に生まれ、塩尻市に育つ。国学院大学文学部卒業、同大学院博士課程後期単位修得満期退学。横浜市立大学、東横学園女子短期大学、フェリス女学院大学、共立女子短期大学、放送大学、関東学院女子短期大学の非常勤講師を経て、現在、県立高知女子大学文化学部助教授、同大学院人間生活学研究科助教授
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