内容説明
『資本論』と近代経済学のエッセンスを吸収。現代経済社会の基本原理を抉りだす、野人的スタイルのテキスト・ブック。
目次
第1篇 資本制度経済の基礎(資本制における生産力と生産関係;商品と貨幣;賃労働と資本;生産に関する決定;国家・貨幣制度・世界分業)
第2篇 資本制経済の再生産(価格機構;再生産表式;生産・雇用;恐慌・景気循環;管理通貨・貿易・外国為替レート)
第3篇 資本制経済の止揚(生産力発展と資本制;資本制の変容;新しい矛盾;資本制の変革)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハンギ
1
経済学に慣れてないのであまり読めなかった。他の本で好意的だったので読んで見たけど、教条的マルクス主義とはこういうものだったのかと少し思った。巻末に数学コーナーがあるなど面白い趣向。資本主義的な蓄積をかなりネガティブにとらえ、再生産論も経済表みたいな内容であまり刺激に乏しい。今のリフレ派とは一線を画している内容なのがよくわかる。均衡論についてネガティブなのはわかるし資本主義が安定的な仕組みではないという指摘は確かにその通りだと思う。所々に出てくるマルクス主義的な言葉が面白い。無政府的生産、社会的生産など2013/12/17
がっち
1
マルクス経済の基本的な論理としては優れている。近代経済を学んでいる人も読んでおいたほうがいいと思われる。置塩教授がマルクスを熟知している方なので、基本書としてはすばらしいのでは。2013/06/02