出版社内容情報
量子力学と統計力学の基礎を学んで,よりグレードアップした世界をめざす人がチャレンジするに好個な教科書・解説書。〔内容〕熱平衡の統計力学:準備編/熱平衡の統計力学:応用編/非平衡の統計力学/相転移の統計力学/乱れの統計力学
内容説明
本書は、統計力学の専門書として、幅広い近年における研究の成果の中で、多体問題の手法を中心にまとめたものである。第1章では、ギブスの確率集団理論について、古典統計力学と量子統計力学の立場から概説し、経路積分法について説明を加えた。第2章では、量子統計力学における場の理論の方法を用いたいろいろな手法について、相関関数の立場から整理して解説した。第3章は、非平衡統計力学を取り上げ、ボルツマン方程式の説明と、線形応答理論について解説した。第4章は、20世紀後半になって著しい進展を見せた相転移現象を扱う理論について詳説した。なかでも、低次元系の相転移について節を設けて論じた。第5章では、乱れた系に対する統計力学について概説している。
目次
1 熱平衡の統計力学:準備編(古典系の確率集団;量子系の確率集団 ほか)
2 熱平衡の統計力学:応用編(相関関数;グリーン関数と摂動展開 ほか)
3 非平衡の統計力学(ボルツマン方程式;線形応答理論と揺動散逸定理 ほか)
4 相転移の統計力学(対称性の破れ;相転移と臨界現象 ほか)
5 乱れの統計力学(不純物のダイアグラム的取り扱い;電子局在 ほか)