感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roko
24
「オペの順番」ではトリアージ(重傷度や治療緊急度に応じた「傷病者の振り分け)がテーマですが、人間より動物の方が先なのかとどなる患者に「緊急性の順番だ!」と返すブラックジャックの医師としての倫理観は実に正しいと思いました。「白葉さま」には誰にも言えない秘密があって、それが彼女をああいう行動に駆り立てていたのですね。悪事を働いた彼女のことも、ブラックジャックは決して見捨てはしないと思います。「ピノコ生きてる」はピノコへの愛だよねぇ。お姉さんはまた登場するのかしら?いずれも考えさせられるテーマばかりでした。2022/09/02
たいぱぱ
16
なにかと時代を感じるが、それを超えた人間の本質的なものを描いてる気がします。現実にブラックジャックの様なつっけんどんな人間がいたら、本当は良い奴なのに、嫌いになっているだろう。人の本質を見抜くのは難しい。2016/10/19
椿
11
一番気になったのは「ある教師と生徒」。今、こんな先生がいたら保護者がうるさいんだろうなぁ。あとは「ピノコ生きてる」の最後のコマが印象的。2016/03/20
白義
10
「未来への贈り物」でBJが完成した人口冬眠法を聞くときの「やった」という表情がいい。この時、片山たちとはすでに交流はなく、彼にとってはインターン時代の患者たちに過ぎなかったであろうに、駆け付けて来るのである。普段は皮肉や偽悪に身を包んでいるが、心底優しく暖かい人物であり、その優しさの表現に嘘や躊躇いが微塵もない。どんなにダークなストーリーでも結局そういう側面に回帰するのは、確かにこの作品の限界とも言えるが、それは強みであり一際光輝く限界なのだとも言えるだろう2012/09/25
moon
8
自分にとって強く印象に残る話が多い巻。中でも「未来への贈り物」が印象が強く、BJでも治すことの出来ない難病の二人が、冷凍冬眠で未来へ向かう話。二人が目覚めたとき、そこに幸せが待っていることを切に願う。2012/02/18