内容説明
時の権力者に屈せず、地動説を唱え続けたガリレオ。たとえ罪を着せられても、自分の信念を曲げず、自分の目で見たことを信じる理性と勇気を持っていた偉大な科学者ガリレオ・ガリレイの生涯を細部まで描き込んで、美しい絵で織りあげている。宝石のような一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
99
コペルニクスが導き出しながらも、死の直前まで発表しなかった『地動説』。この理論を引き継いだのは、16世紀のイタリアで生まれた天才でした。数学、物理学、天文学、哲学の分野で活躍していたガリレオには、遠くのものが大きく見える『遠めがね』を自作するのは苦もない事でした。それを空に向けた時、彼の苦難に満ちた人生が始まったのです。稀代の天才の名を轟かせていたガリレオが唱えた学説はローマ・カトリック教会を警戒させ、ついに宗教裁判に発展。教会が過ちを認めたのは300年以上を経てからだったとのこと。1997年11月初版。2015/10/09
KAZOO
73
この絵本はガリレオの生涯を緻密な画で描いたもので私には非常に楽しいものでした。高学年の子供用だと思います。昔の地図のような感じで大人も十分に楽しめるような気がします。2015/07/04
greenish 🌿
41
権力者に屈せず地動説を唱え続けたガリレオ・ガリレイ。罪を着せられても自分の信念を曲げず、自分の目で見たことを信じる勇気を持っていた偉大な科学者の生涯を描く ---軽井沢・絵本の森美術館にて読了。 宗教裁判で有罪になり、赦されたのは没後350年。何ともやり切れない気持ちにもなりますが、信念を貫くことの尊さを教えてくれます。 天動説や地動説、惑星のこと・・・などなど、改めて興味深く読みましたが、何より頁の隅々まで施された、文字やイラストの美しいこと!愉しいこと! 目で観るだけでも充分満足な一冊でした。2014/07/17
小夜風
35
【図書館】偉大な科学者ガリレオ・ガリレイの生涯を描いた絵本。絵がとっても素敵で、文字のレイアウトも面白く、楽しく読みました。でも、拷問の部屋らしい絵はゾッとしました。地動説を唱えたばかりに宗教裁判で有罪になり、死ぬまで自分の家から一歩も外に出られなかったそう。そして、ガリレオの罪が赦されたのは、ガリレオの死後350年も経ってから…悲しく恐ろしいですね。2014/06/28
gtn
33
不思議な読後感。教会に反し、真実を語ったガリレオを称えているのに、絵のタッチは宗教画。2023/04/18