文春文庫<br> 弓削道鏡〈上〉

文春文庫
弓削道鏡〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 429p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167182304
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

その呪力ゆえに、孝謙女帝の信頼を得て、太政大臣禅師、法王と異例の出世をとげた怪僧道鏡の生涯。政争と天皇の愛を描く王朝ロマン

内容説明

国家揺藍期の天平。御世は血で血を洗う政争の時代でもあった。河内の無位氏族に生まれ、法力僧になる以外は出世の糸口がなかった青年道鏡。かたや豊満美貌の孝謙女帝。平城京を舞台に、運命の出会いを果たし、火の如く燃えさかる二人の純粋な愛の行方…。古代史小説の第一人者が、雄渾に清冽に描ききった新王朝ロマン。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

50
この小説に限らず、道鏡物語と言えば必ず登場するのが孝謙天皇。この天皇と道鏡をどのような関係性で進めるのかがまずの読み処なのだが、この巻は道鏡が仏門に入り出世を目指して修行をし、ようやく看病禅師として孝謙天皇と接する事が出来た辺りまで描かれている。そしてやはり定番の色気づいた関係で進むのかな。道鏡物語が主だが、この時代に活躍する義淵を師とする行基や玄昉、良弁などの活躍が読めたのも道鏡物語ならではのもの。私の思い描く道鏡とは少しイメージが違うものの読んでいてその物語が面白い。下巻へ。2018/07/01

大阪魂

8
道鏡って悪人やっておもてたんやけどなあー黒岩さんにかかったらむっちゃえらいやつになってる!でも日本史やっててもよーわからんかった奈良時代のこと、ほんまわかりやすく読ませてもらってるわー吉備真備とか玄昉とか行基とか仲麻呂とか、用語集で見ただけの人らがむちゃ個性的で生き生き!孝謙上皇と道鏡の糸ー下巻が楽しみやわー2016/07/16

くっちゃ

7
きらびやかな貴族達の生活に憧れを抱きつつも、僧として適当な位についてそれなりの生活を送りつつ、こっそり女を抱きながら生きられればいいなどという、なんとも現実的な考え方の兄郎(道鏡)。そんな彼なのにどうやって日本の頂点に君臨出来たのか。出だしからかなり興味をひきつけられた。特に阿部内親王に出会ってからの一途な道鏡ったらもう。そしてこの阿部内親王または孝謙天皇が魅力的。天真爛漫で頭もいいけど我が儘で、決していい王とは言えないけれど、道鏡に甘えるところが可愛すぎる。今までの黒岩重吾の女キャラで一番好き2017/08/29

BIN

7
上巻は弓削道鏡の幼少の頃から看病禅師として孝謙女帝の寵愛を得だしたところまで。潔白な法師には興味ないけどここまで煩悩ありきの法師だから人間味があって面白い。徐々に法師として力をつけ、若き頃に一目惚れした女帝と懇ろになるサクセスストーリー。どの師匠も個性的で良かった。風の陣を読んで結果を知っているだけに最後がどうなるか非常に気になる。2016/02/11

kiiseegen

6
悪僧のイメージが意外にもすっかり取れてしまった。政争の時代、一旦勢いの消えた藤原氏の巻き返しで恵美押勝(仲麻呂)が実権を掌握。この政権を如何に切り崩していくのか...下巻が楽しみだ。2020/12/06

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