文春新書
不思議の国サウジアラビア―パラドクス・パラダイス

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166601844
  • NDC分類 302.286
  • Cコード C0239

内容説明

一日五回の祈りタイム、家に閉じ込められる女性たち、金曜日ごとの公開処刑―いかにも窮屈で恐ろしげな事前情報を手に現地を訪れた著者が見たものは、生活コストが安く、女性は働くことさえなく、政治活動や組合活動の必要もない、この世の楽園だった。されど、我々が追い求める幸せは、こうした豊かさの延長線上にあるのだろうか?黒いヴェールに閉ざされたイスラム大国の「五つのパラドクス」を解きほぐし、真の幸福の意味を問いかける。

目次

序章 リヤドから赤いバラの消えた日
第1章 禁忌と自由―パラドクスその1
第2章 伝統と現代―パラドクスその2
第3章 ナショナリズムと多様性―パラドクスその3
第4章 男と女―パラドクスその4
第5章 過去と未来―パラドクスその5
終章 サウジアラビア物語

著者等紹介

竹下節子[タケシタセツコ]
1976年、東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学比較文学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を学んだ。パリでアーティスト支援の文化協会を主宰し、室内楽アンサンブルのメンバーとしても活動中
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中島直人

6
ある意味、現代社会の矛盾と理想が、集中的に問題提起されている国家なのかも。自分も住んでみたいと感じさせてくれる本。2014/04/07

mitei

6
イスラム世界はこうも自分の伝統を守り続けていることを知った。しかしそれが逆にアメリカ等の欧米にとっては顰蹙を買い続けるんだろなと思った。日本でももう少し風景などの景観を気遣い伝統を意識できる空間を、京都だけでなく他の都市でも目指すべきだ。2010/09/12

ishicoro

4
サウジアラビアにおける女性生活の一側面を知るには面白い内容ですね。サウジアラビアで女性が運転できないという件が少し話題になってはいますが、オイルマネーでお金だけはある国なので、女性も外国人運転手をつければ好きに行動できるんですね(一家に2台+運転手は当然なわけで)。筆者が交流している現地人は富裕層なのかなと思うわけで、本当の実態がこれでわかるかというとそうではない気がしましたね。日本語書籍で現地の生活がわかるような本があるとより深く実態が知れるのかなと思うのでした。2018/05/13

おとん707

3
サウジは観光での入国は禁止されているし特に女性は商用の親族男性の同伴以外は入国できない。なので日本人女性のサウジ体験談は貴重。私も著者と同じころサウジに駐在していたのである程度筆者と同じ体験はした。しかしこれだけでサウジを語ることはできない。あくまでもこれは女性側が見たサウジ。男女隔離のサウジで単身赴任の私が男の側で体験した世界はまた違う。私はサウジ駐在中にただのひとりの女性とも口を利かなかったし、3か月間女性を見かけないということもあった。題名のパラダイスという単語は私のサウジ体験では思いつかない。2019/11/10

おらひらお

3
2001年初版。日本人にとってイスラム圏は縁遠い地域ですが、その中でも最も遠いと思われるサウジアラビアに滞在した著者の体験記です。アメリカとフランスを天秤にかけるなど日本とは違う国際感覚や市民の暮らしぶり、宗教に対する考え方など宗教を大切にする国の在り方が紹介されています。サウジに行く前に一読をお勧めします。2013/06/20

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