出版社内容情報
漱石が「品位のある紳士らしい男」と評したインテリゲンチャは、わが国近代のなかで、どう思考し行動したか。生きて苦しんだ感触と「明治」の雰囲気とを描く力作評論
内容説明
「維新の志士肌」の素質を持ち「俯仰天地に愧ぢざる正直」を生活の信条とした二葉亭四迷―。わが国の近代がこのインテリゲンチャの精神と肉体に強いた、はげしい思想のドラマと生きて苦しんだその感触を、時代の雰囲気のなかに鮮烈に描く。
目次
第1章 文学以前
第2章 東京外国語学校
第3章 インテリゲンチャ
第4章 東京商業学校露語科中退前後
第5章 『浮雲』まで
第6章 『浮雲』
第7章 『浮雲』(続)
第8章 小説抛棄
第9章 喪心の人
第10章 浦塩・哈拉賓・北京
第11章 北京警務学堂
第12章 日露戦争
第13章 『其面影』と日露戦後
第14章 『平凡』―態度の文学
第15章 ペテルブルグ