内容説明
フライフィッシャーである江戸川乱歩賞作家が詐欺の世界に毛鉤を打ち込む。へそ曲がりの孤独な料理人・木之下は渓流釣りに出かけた山奥で、三人の人間に出会う。飄々とした老人、偏屈な美少女、いわくありげな若い女。彼らは「人助け」に木之下の釣り師としての腕と知恵が必要だという。狙う魚は、老人を喰い物にする男前の詐欺師―。騙すつもりが騙されて、虚々実々の駆け引きの幕があがる。
著者等紹介
三浦明博[ミウラアキヒロ]
1959年宮城県生まれ。明治大学商学部卒業後、仙台市の広告会社でコピーライターとして勤務ののち、1989年に独立。2002年『滅びのモノクローム』で第48回江戸川乱歩賞を受賞しデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あぶちゃん
1
フライフィッシングを軸にしたコーンゲーム小説。釣りの描写はリアルで釣り好きにはたまらない。ラストは予想通りのオチでがっかり、読者も騙して欲しかったです。2014/01/16
まつじん
1
見た目はフライフィッシング小説と思わせておいて詐欺師のお話しです。コンゲーム小説という呼び方もあったような気もしますが、この小説では主人公の釣り師が巻き込まれ型で詐欺の仕組みを理解していない、いや役柄を与えられつつ自分も結構煙に巻かれています。しかも自分自身が結構それを楽しんでいるんじゃなくて、のめりこんで行きます。 そんな主人公の生き方が結構うらやましかったりする”おぢさん”なワタクシです。2008/07/18
ムラサキかたつむり
0
途中まさかの展開でハラハラしたのが、クライマックスだったなぁ。 でもなんか、うーん…な内容2015/03/16
oyasumi
0
一気に読み終わる面白さではあったのですが、よく考えてみると、ん?という疑問もいくつか。フライフィッシングをしたことは無いのだけれど、この小説に出てくる岩魚や山女は生き生きした本物を彷彿とさせてくれました。「車でがけから落ちかけても釣り道具を見捨てられない主人公」に共感する人にオススメ。2013/01/06
uso800
0
予想通りのオチで期待ハズレ2009/08/13